我が家の大切な思い出の一冊です。
 絶対お薦め!
 絵本の楽しさ満載のたかどのワールドでした。
 さて、主人公は遊びにも行かずお菓子も食べない、その名もケチルさん。
 ユダヤのキッパーのような帽子が愉快!
 コートと合わせたカラーコーディネイトがにくいです。
 このケチルさんが、拾った古本の「100ばいのき」。
 この木の根元に何でも埋めると100倍になるというんです。
 地図付きのまことしやかなお話に、途中99人の山賊という障害があるというのに、ケチルさんは有り金すべてを掛けた人生の勝負に出ます。
 本来けちな人なら渡らない危ない橋なのに、「100倍」の魅力に勝てなかったんでしょうね。
 山賊をうまくまく場面に笑いながらも感心し、目的地のところでは思わず応援してしまいました。
 ところがここからが、たかどの先生ならではの抱腹絶倒の展開です。
 
 親子でいくら笑ったかわかりません。
 物騒な山賊の住む山の峠が、なんとも和やかで明るい空気に一転してしまいます。
 ラストの、ケチルさんの心境を読み、全財産を失っても惜しくない掛け替えのない貴重な体験をし、これからの生き方の新たな教訓を得たのではないかしらと思いました。
 久々に読んでも、笑が止まりませんでした。
 みなさんもぜひ大笑いしてください。