「いつまでも生きていたい」・・すべての人が望む願い事ではないでしょうか。
果たして、永遠の命を手に入れたなら、本当に幸せになれるのか。
この絵本を通して、色々と考えさせられました。
昔から「生死一如」と言われるように、生まれたからには必ず死がやってきます。
生と死は全く異なるもののように感じますが、実は切っても切り離せないものであり、生の中に死があり、死の中に生がある。
この絵本の表紙と裏表紙の絵は、まさに生と死は背中合わせにあることを教えてくれています。
命は限りあるものだからこそ、一日一日を大切に愛おしんで生きていきたい。
最後、キツネが微笑んで死神と抱き合っている場面が心に響きました。
死と向き合い、死を受け入れてこの世を去ったキツネの最期に、温かいものを感じました。