海洋冒険絵本チムシリーズの著書で知られるエドワード・アーディゾーニの作品。
1960年にオックスフォーフォード大学出版から、初版が出版されています。
主人公は、手先が器用なジョニーという男の子。
小学校低学年という設定あたりかと思いますが、かなづちやのこぎりを使い始めると、お父さんもお母さんも、「また、ばかなことをやっている」と言うのです。
大時計を作ると言ったら、両親ばかりでなく、学校の先生まで否定するのには驚きです。
時代背景もあるのかも知れませんが、今だと見受けられない設定だと思います。
この絵本で一番気にいったのは、大時計の説明図のページ。
小さい頃、こうした作図をわくわくしながら眺めるたことがある人も多いことではないでしょうか。
結局上手く作れなかったりするのですが、好奇心を持って取り組むことに意義があったのだと思います。
学校の友達のいじめにあいつつも、ジョニーは大時計を完成させます。
貫き通すことの大切さも語りかけてくれる作品ですが、やはり時代背景の違いが遺憾ともしがたく、若干の違和感を持つお子さんもいることでしょう。
小学校低学年向けの古典的作品で、評価が難しいところです。