佐野洋子さんのクリスマス絵本。おそらくファンタスティックなものではないだろうと思っていましたが、期待していた以上に深い物語でした。
クリスマスツリーになりたくて仕方ない積極的なもみの木。
どうしてもその願いを叶えたいもみの木は、まわりの声も聞かずに、自ら木を引き抜いて町に走り出します。
でも、その願いは叶わずに、元居た場所へ帰るもみの木。
傷心のもみの木に、まわりが優しく寄り添ってくれているのをみて、
こうして帰る場所があるというのは幸せなことなのだなぁと感じました。
クリスマスシーズンに限らず、何度も繰り返し読みたい物語です。