こぎつねを亡くしてしまった母さんぎつねの気持ちが、痛いほど伝わってきました。
どんなにこぎつねのことを大切に想っていたか…。
人間の男の子がでんわボックスでお母さんと交わす会話を聞きながら、自分もそれに合わせて会話をする母さんぎつねが、とても切なかったです。
でんわボックスが故障して、男の子のことを心配した母さんぎつね。
男の子のことを想うあまりにでんわボックスに変身し、今まで影から見ていた男の子と触れて、話して、すごく幸せな気持ちになったことでしょう。
本を読んでいる間はずっと母さんぎつねがかわいそうで、涙がこぼれましたが、最後の最後に優しいでんわボックスに助けられて、良かった…と幸せな気持ちになり、それと同時にでんわボックスの優しさにまた涙しました。