森の中で起こる不思議なお話。
ここ1〜2年 安房直子さんの絵本を何冊か読みましたが
その中でも一番のお気に入りとなりました。
いつもの道に突然現れた
石蹴り(ケンケンパ)の輪を辿っているうちに
女の子が不思議な世界へと
連れ込まれてしまいそうになるのです。
この別世界への入り口が なんとも自然で
いつのまにかお話に夢中になっている私が居ました。
それから 様子を表す言葉がとても好きです。
女の子のセーターに雪が積もる所や
よもぎの葉の裏側に
白い毛がいっぱい生えているのを説明する言い回しは
本当に素敵です。
怖い思いをするのですが
かつてしたおばあちゃんとの会話からヒントを得て
現実の世界へ無事帰ってこれるあたりも
家族のきずなを感じて良いです。
安房さんの作品は
宮沢賢治さんのファンタジーの雰囲気に似ているように思えて
最近ではすっかり安房さんのファンになっている私です。