一見、普通の家族ですが、本当のところは、とても逞しい一家の物語です。
なにしろ、赤ちゃんも含めて、一筋縄ではいきません。
自分に不幸が襲ってきても、すぐに立ち直る、その立ち直りの速さと来たら目を見張るものがあります。
だって、自慢の赤い風船が割れてがっくりすると思いきや、次の瞬間に、(わずかに手に残った)風船のひも自慢に切り替えてしまうなんて、逞しいでしょう?
全編こんな逞しさに溢れていて、読んでいる方も、スカッとします。
日本の家族が主人公だったら、この内容は、たとえ物語りでもしっくりきません。まさにアメリカ!といった感じの物語です。