周りの目が気になって、自分の本当の気持ちを言えなかったことはありますか?
主人公のフランシスコは、クラスメイトに嫌われたくなくて、自分の意見がなかなか言えない男の子。
あまり好きではないサッカーに誘われても「いいね!」と答えてしまうし、転校生をからかいに行こうという誘いも断ることができません。
すると、教室のコートかけについている自分の名前が、うっすらと消えかかっていることに気づきます。
その後も自分の気持ちをごまかせばごまかすほど、どんどん消えていく名前。
「自分の意見に自信を持っていい」と先生は言うけれど、どうすれば自信が持てるのか、フランシスコには分かりません。
ある日、フランシスコは思いがけず転校生のヴィクトリアから話しかけられます。ヴィクトリアとのやりとりによって、無理に誰かと合わせなくてもいいのかもしれない……そう気づけたフランシスコが、次にとった行動とは――。
自分の本当の思いを隠して生きることが、その人の何を奪っていくのか。それを消えていく名前になぞらえて、視覚的に分かりやすく伝えてくれるところが本作の大きな魅力です。
作者は、フランスの医師であり作家のバティスト・ボーリュー。あとがきで、この物語に込めた切実な願いをこう語っています。
『子どもが「いやだ」と言うための方法を教える本を書きたいと思った』『「いやだ」と言うだけでいい、なぜいやなのかを説明しなくてもいいということを、「これ以上はがまんできない」と、他者に伝えることの大切さを教える本が、子どもたちに必要だと思ったのです。』
嫌われたくなくて「いやだ」と言えないとき。
周りの目を気にして、自分を見失いそうになるとき。
「自分は、自分のままでいいんだ」
一歩を踏み出す勇気が欲しい子どもたち、そして大人の方にも、この物語の力強い応援が届きますように。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
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自分らしくいられるように背中を押してくれる絵本
クラスメイトに嫌われたくなくて、自分の意見が言えないフランシスコ。
ある日、教室のコート掛けを見ると、自分の名前が消えかかっていました。
自分の意見を大切にしないと消えてしまうのです。
悩んでいたフランシスコでしたが、転校生のヴィクトリアになら、ありのままの自分で話すことができました。
すると、気持ちが楽になることに気づき…。
私たちは、まわりの意見や雰囲気に左右されがち。
でも、ほんの少し勇気を持てば、自分らしい人生へ踏み出せると優しく教えてくれる物語。
幅広い年齢層に読んでほしい作品です。
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