娘が大好きな「ぼくごりら」の小風さちさん作、同じく何百回と読んだ「しょうぼうじどうしゃじぷた」の山本忠敬さんの絵。大きなジェット機と小さいプロペラ機は、まるでゴリラのお母さんと子どものようで、また「ぱんぷくん」と「じぷた」のようでもありました。ストーリーも、2つの作品と同様、子どもに安心感と勇気を与えてくれる素晴らしい内容でした。
娘は、何度も乗ったことのある大型ジェット機のほうに、より親しみがわいたようで、「Jが乗ったのは、この辺だよね。窓からエンジンがよーく見えたもんね。」などと話していましたが、ちいさいプロペラ機がいよいよ初飛行の瞬間を迎えると、両手を握り締めるようにして、応援していました。
「ひろいそらでは、ぼくらのおおきさのことなど わすれてしまうよ」というジェット機の言葉が、私の心にもずっしりと響いてきました。娘も、やがて、大空に向かって、大きく羽ばたいていく日が来るのかな・・・。子供のころ、そして、若い頃は、自分が飛び立つことばかりを夢見ていたけれど、親になると、飛び立っていく我が子を、地上から見送る自分自身の姿が見えてくるんですね。