2019年刊行。
肌や目の色などの身体的な特徴や違い。
衣食住などの生活、仕事などのいろいろ。宗教や考え方などの「見えない部分」の違いを、分かりやすく、単純な絵で表現した人間の特徴図鑑。
意外と読み応えがあるので、年齢を問わずに楽しめる。
びっくりすることがたくさんあり、珍しい目の色や、変わった名前の付け方など、へ〜と思うページが多くて楽しい。
面白いのは「見えないもの」の違い。感情や信じるものなど。
感じ方や考え方の違いを、いろんな事例を通して表現している。「嬉しいこと」の中には、単純にそうだと思えるものも多かったが、「人の不幸」が入っていて、びっくりした。
人の不幸は蜜の味。嫌いな人が大変な目に遭っているのを知って、ざま〜みろ〜と思って、胸がすっとした経験がある。
そんなことを児童書に書いてもいいのか?と、ふと思ったが、でも、まぎれもない真実。自分も体験している。
人間のあらゆる部分、それこそ、見たくないところも隠さず、誤魔化さず表現している。覚悟がある絵本の図鑑だ。
人間は、本当にいろんな部分がある。
どの部分も受け入れていこうと思った。その方が人生に厚みがでて、楽しく、優しくなる気がした。