めがねをかけた、くろねこのふうたくん。
ぱっとみ、あの青いネコ型ロボットアニメの主人公を連想してしまうのですが、モデルは作家さんご自身だったのですね。
おはなしはいたってシンプルで、ことばもすくない。
だからこそでしょうか、ひとことひとことが、なんだか心にすっと入ってくるのです。
ふうたくん、おつかいなのに、そんなにのんびりしてていいのー?
思わず絵本に声をかけてしまうのですが、声をかけながら、「ま、いいか」と思ってしまうのです。
だって本当にしあわせそうなんだもん。
小さい子向けの絵本、とのことでしたが、私は大人の方にこそおすすめ。
ちょっと心があせったときに、ふと一息つけるような、心も一緒にひとやすみさせてくれる絵本です。
白地にぽわっとやわらかく浮かぶ絵も、思わずにっこりしちゃいますよ。
木からしっぽが生えているさいごのページ。
緊張しそうな場面での、おまもりにしたいくらいの癒し効果がありますよ。