この絵本の中で言う「じぶんだけの いろ」とは、個性のことなのかな、と感じました。
「おうむは みどり」「ぶたは ももいろ」といった具合に、動物にはそれぞれ自分の色があることを羨ましく感じるカメレオン。(厳密には、オウムやブタにもいろんな色があるとは思うのですが)
カメレオンのセリフに出てくる「いろ」という言葉を、「個性」に置き換えて読んでみると、作者の伝えたい事が伝わってくるように感じました。
個性はそれぞれ違う、ということ。周りと違う自分を卑下するよりも、それが自分の個性なんだと気付き、受け入れることがとても大事であることを、年上のかしこいカメレオンは教えてくれたんだなって思います。
カメレオンは、いろんな色に変わっていいんだよ!
レオ・レオニの作品で、ラストが昔話のように「めでたし めでたし」で終わるお話は、ちょっと珍しいかもしれません。表紙絵のカメレオンの色は、個人的に大好きです。