もしも自分の住んでいる場所がガザだったという、シミュレーション的なストーリーを挟みながら、ガザ地区で起こっている悲惨な状況を考え、掘り起こしていく書籍です。
あまりの奥深さ、ドロドロした対立、混乱、憎しみ等々、理解しがたいことが積み重ねられた歴史の上にガザ地区があることがわかりましたが、理解できるほどに整理できていません。
長い歴史の中に、周辺国の関わりも強く、ガザ地区は国際情勢のブラックボックスであることにも思い至りました。
国際法がまったく意味をなさない状況があること、理性を失ってしまった現実があることに、人道主義は通用しないのだという無力感まで感じてしまいました。
こんな書籍を乗り越えられる若者がいるのだろうかと思いつつ、児童書である意味を感じています。
平和の薄皮の下は、決して平穏ではないのですね。