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チロヌップのきつね」 12歳〜のお子さんに読んだ みんなの声

チロヌップのきつね 文・絵:たかはし ひろゆき
出版社:金の星社 金の星社の特集ページがあります!
税込価格:\1,320
発行日:1972年
ISBN:9784323002316
評価スコア 4.67
評価ランキング 2,268
みんなの声 総数 41
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12歳〜のお子さんに読んだ みんなの声から

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  • 戦争というよりは共存がテーマ

    戦争の絵本として紹介されることもありますが、テーマとしては”共存”の方が強く感じる絵本です。
    人間と人間、人間と動物
    立場によっては、争ったり、寄り添ったり…
    そのことを、丁寧に描かれているので、文学作品として心にしみてきました。
    絵も美しいです。

    高学年以上向けとは思いますが、子どもたちには、この作品に出会っていろんなことを感じてほしいと思います。

    投稿日:2017/10/13

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  • 淡くて底深い物語

    戦争中の千島列島の無人島が舞台となっています。

    その中でキツネの親子の物語としてみれば、家族愛の話なのでしょう。
    子どもを守ろうとして銃に向かっていく父親ギツネ。
    罠にかかって動けないちびこギツネに餌を運び続ける、自らも傷を負った母ギツネ。
    何年かのちに、島を訪れた老夫婦の見たものは息絶えたキツネの後に咲くキツネザクラ。
    そして、2匹の姿はない。
    とても思いのある家族愛の物語です。

    中心にいるのはキツネですが、もう一つの主人公はこの島を訪れて漁を続ける老夫婦。
    一年の決まった時期に島に滞在してさかなや海藻を収穫して、冬になると本島に戻っていく暮らしをしているのです。
    二人にとって大事な生活の場ですが、戦争のために行くことができなくなってしまった場所。
    小さな島でありながら戦場であったのです。
    島にある娘地蔵が、過去に住んでいた人の生活の名残りとさびれてしまった島を象徴しています。
    戦争のために行くことのできない島というのは二人にとってどんな場所だったのでしょうか。
    現在は日本人の立ち入ることのできる場所なのでしょうか。

    そして、背景にあるのは戦争です。
    このお話の中では、背景に徹しているのですが、とても重く感じました。
    老夫婦がいるときに姿を現したのは日本軍でしょうが、戦争のさなかにこの島に入ったのは日本軍だけではなくソ連軍もいたのでは。

    この絵本の舞台は北方領土地域でしょうか?
    島に残るお地蔵さんだけが知っているのでしょうか。
    複雑な思いで読み終えました。

    投稿日:2011/02/12

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  •  私も10代に読みました。
     感受性豊かな頃ですので、衝撃的な作品でした。
     そののち、この作品がマスコミに取り上げられ、メジャーなところへと一人歩きしてから数十年の月日が流れました。

     息子にもそろそろ勧めてみようかと、図書館から借りてきました。
     
     小さな島で、小さな生き物が誰にも迷惑をかけず、静かに命の営みを繰り返しているところへ、傲慢な人間が土足で踏み込み、ささやかなキツネの家族の幸せを壊してしまうお話です。

     この世にあるものは、すべて人間だけがその恵みを享受するために造られているのではないこと。
     ほかの動植物との共存を、知恵あるものとして考え、より良き道を探っていくべき使命を与えられていることを強く自覚しなければならないこと。
     さもなくば、恐ろしいしっぺ返しをわれわれは受けることになるのだと、今読んでも強く感じます。

     戦争を背景に描かれていますが、熊や猪が山里に下りてこなければ、食べ物を得られないニュースを聞く昨今、自分たちで蒔いた種である「地球温暖化」に頭を抱える我々にも耳痛い作品だと思います。

     どこへも向けようのない怒り!
     という、カバー折り返しの作者のメッセージ文もご一読ください。
     
     何も変わっていないどころか、むしろ悪化してる現状。
     作者に恥ずかしい思いがこみ上げてきました。

    投稿日:2010/11/03

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    1
  • 悲しいです・・・

    タイトルは知っていましたが

    どんなお話かは全く知りませんでした。

    絵本をめくった表紙の裏に

    作者の言葉が書いてありました。

    どこへも向けようのない怒り!として

    長文でこのお話を作った経緯がかかれていました。

    チロヌップとはアイヌ語できつねの意味だそうです。

    作中では島の名前として使われています。

    この島にいるきつね一家と初老、

    またきつねと戦争のお話ともいえます。

    この島に来た初老は

    魚をとったり、海苔をとったりします。

    島にあるむすめ地蔵の横に小さなきつねが1匹。

    赤いリボンをつけてあげて、一緒に過ごします。

    一旦帰った初老は小さなきつねを放してやりました。

    その後です。

    戦争のせいできつねの親子は殺されてしまいます。

    それが釈然としません。

    生き物をわざわざ殺す必要はあったんでしょうか。

    お父さんきつねはみんなのおとりになり死に

    お母さんは足に傷を負い、

    小さいきつねはワナに足を挟まれました。

    もうワナは外せないので

    お母さんは食糧を運んだりしました。

    降り積もる雪が残酷で

    お母さんきつねと小さなきつねは

    寄り添ってそのまま死んでしまいました。

    春になってあの夫婦がまたきましたが、

    戦争が終わるまで島にはきてませんでした。

    あれから何年も経っているので

    かなり老けていました。

    きつねざくらという花がたくさん咲いています。

    あの親子がいた場所を囲むように咲いています。

    一つだけ赤いリボンのように赤く咲いています。

    ただただ悲しいお話です。

    投稿日:2023/03/13

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  • 読んであげるなら、年齢や場所を選んで

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子14歳、女の子9歳

    中2の娘と一緒に読みました。
    で、二人で「これって、子供向けの絵本って書いてあるけど、意外と大人の絵本だよね〜」なんて言っていたのですが…。

    ナビの感想をいくつか読ませていただいたら、小学校の時に「買ってもらったり、読んでもらったりして感動した」という声もあったので、
    いわゆる戦争のための飛び火のような、難しい物語だけど、
    小さくても分かる子はわかるんだなぁと、変な感動をしてしまいました。

    ただ、今の小さい子は「戦争」そのものをあまり身近に感じていないと思うし、読んであげる年齢や場所は選ぶ絵本ではないかな、というのが、私の素直な感想です。

    それにしても、きつねの親子愛は素敵でしたね。
    きつねの生体のことは詳しく知りませんが、実際のきつねも家族愛が強いのでしょうか?

    投稿日:2009/06/22

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