新刊
ねえ、おぼえてる?

ねえ、おぼえてる?(偕成社)

国際アンデルセン賞画家賞受賞作家最新刊

  • 泣ける
  • ためしよみ

つづきの図書館」 ヒラP21さんの声

つづきの図書館 作:柏葉 幸子
絵:山本 容子
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:2010年01月
ISBN:9784062160100
評価スコア 4.85
評価ランキング 100
みんなの声 総数 12
  • この絵本のレビューを書く
  • 主人公の原風景

    読んでいてしみじみとしてきたのです。
    父親の事業の失敗で後にした自分の故郷。
    両親は早くなくなり、結婚したものの離婚してバツイチ。
    自分の職場の倒産で居場所のなくなった桃さん。
    そんな桃さんが、妙な連絡で身寄りを失ったおばさんの介護にと生まれ育った町に舞い戻り、図書館に勤めることになります。
    自分にとって、記憶の中にある原風景。
    児童書でありながら、物語は私をがんじがらめにしてしまいました。

    桃さんのもとに現れる絵本の登場人物は「はだかの王様」「おおかみと七匹のこやぎ」のオオカミ、「うりこひめ」のあまのじゃく。
    それぞれに人を探してほしいと、変わったリクエスト。
    忘れられない自分に大切なものをさがしている利用者(?)のために、桃さんはレファレンス(ではなくて人生相談)に力を貸すことになります。
    自分の思い出で忘れることのできない人を訪ね歩きます。
    そして、この物語そのものが桃さん自身のためだったということを知ります。
    自分の生い立ちと、父と親族。
    これって、子どもには難しいんじゃないのと思いながら、小さいころから転居ばかりしていた自分の昔にこの物語をなぞらえてしまいました。

    多分、この物語は子どもにとっては親への問いかけになるのです。
    お父さん、お母さんはどのように育ってきたの?
    お父さん、お母さんのふるさとって何?
    幼馴染ってどんな人?
    そして、どんなお話を読んで育ってきたの?

    気づいたら、大人として読み終えてしみじみとしてしまいました。
    そういえば出てくる絵本も大人になじみの深い絵本。
    自分の中にもこんな話の断片がありそうです。

    児童書として置いてあるのが不思議に思えるお話でした。

    投稿日:2011/08/16

    参考になりました
    感謝
    2

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

さらに「つづきの図書館」のみんなの声を見る

「つづきの図書館」にみんなの声を投稿された方は、こんな絵本にも投稿しています

はらぺこあおむし / しろくまちゃんのほっとけーき / おつきさまこんばんは / きんぎょがにげた / いないいないばあ / ねないこ だれだ / がたん ごとん がたん ごとん / かいじゅうたちのいるところ / だるまさんが / おこだでませんように

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ



人気作品・注目の新刊をご紹介!絵本ナビプラチナブック

みんなの声(12人)

絵本の評価(4.85)

何歳のお子さんに読んだ?


全ページためしよみ
年齢別絵本セット