さるかに」 多夢さんの声

さるかに 作:松谷 みよ子
絵:長谷川 義史
出版社:童心社 童心社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2008年02月
ISBN:9784494002986
評価スコア 4.57
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みんなの声 総数 6
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  • リズミカルな文章と躍動感のある絵が魅力

    • 多夢さん
    • 50代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 女の子13歳

    柿を食すのに、かたいのが好きな人。柔らかいのが好きな人。
    それぞれあると思いますが、
    私は、かたいのも好きだし、柔らかいのも好きな人。
    特に、種のまわりにあるグニュッとしたところが美味しい。
    それなのに・・・
    最近は、種無しの柿が多く出回って、残念でならない。

    このお話は、その柿の種をめぐる争い。
    かにとさるが、おにぎりと柿の種を交換するところから始まります。
    ずる賢いさるは、かにに柿の木を育てさせて、
    柿の実がざらんざらんと生ると、
    さるは横取りし、さらに、かにに青い実を投げつけて、
    死なせてしまいます。
    産まれて来たこがにたちは、
    くまんばちやつぶっくり(栗)たちと共に、
    さるを退治しに行きます。

    文章が松谷みよ子さんだけあって、
    とてもリズミカルで読み聞かせしやすい。

    絵は、長谷川義史さん。
    母がにが死んでしまうシーンでは、
    青い柿が強調された迫力のある絵と、
    こがにたちがづくづく生まれてくるのがとても印象的。
    うしのくそやうすも、力強くて頼もしい。
    後半のさるを退治するくだりは、
    躍動感ある絵が、とてもお話を盛り上げてくれています。

    リズムがよくてスピード感があり、
    新たな魅力のある昔話となっています。

    この絵本での最後の終わり方は、
    「やねから うすが おちてきて
     さるは のびてしまったと。 おしまい。 しゃんしゃん。」
    となっています。
    友だちの年長さんのお子さんに読み聞かせしたところ、
    この最後の終わり方が、さるが死んでしまったのか、
    さるは謝ったのか・・・
    聞き手に想像させるところがいいという感想をもらいました。

    松谷みよ子さんも長谷川義史さんも好きなので、
    手元に置いておきたい一冊です。

    投稿日:2013/10/29

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