戦争の愚かさと平和への祈りを感じさせる絵本です。
闘い続けるお互いの国は、どんどん武力を強めることを考えて、戦争を止めようとはしないのです。
そのためにどれだけの兵士が生命を落としていくのでしょうか。
お互いの国は、国中の鐘を集めて巨大な大砲を作りました。
(日本でも兵器を作るためにお寺の鐘や多くの金属が徴収されたことを思い起こします)
ところが、国中の鐘を集めて作った大砲は、素晴らしいことをやり遂げたのです。
溶かされた鐘たちが鳴り響いたのです。
これでは戦争はできません。
平和の鐘が鳴り響く戦場は、お祭りに変わりました。
兵士たちは平和を手に入れたのです。
しかし戦争を主導した大将が逃げ出すところには、大きな余韻が残りました。
彼らが戦争終結を認めなければ、本当の平和が来ないのではないかと不安が残りました。
ウクライナとロシアの戦争が終わるのかどうかで、世界が動いているところで再読しました。
勝利することよりも平和と安全を第一に望みたい。
誰もがそう思って欲しいですね。