表紙の、大きなひまわりとかわいい子猫たちに、
元気の出る、心が明るくなるお話を期待しました。
でもそれは、裏切られました。いい意味で。
種を蒔いて、お水をあげて、芽が出て、大きく育って、
つぼみができて、大きな花が咲く。
順調に育っていったひまわりも、散るときがきます。
このお話はそこに焦点をあてて、「ありがとうのおじぎ」
という素敵な言葉で飾ってくれる。
そんな目で、ひまわりやほかの花を見ることがなかったな〜。
花にも人にも散るときは必ずやってくるけど、
「ありがとうのおじぎ」をしながら散っていくんだ、と
そして、次に命をつなげていくことでもあるんだ、と
改めて思いました。
いもうとようこさんの優しく、かわいく、わかりやすい絵が、
お話にぴったり合っていると思います。
今まで読んだいもとさんの絵本の中で、一番好きです。