ささめやゆきさんが描く、かわいいかえるの絵本ができました。
池の中から、ふたつの目がのぞいています。
「おやおや いけのなかから だれかが みている」
「スイ〜 あっ! かえるだ!」
アメンボにまじって、絵本の真ん中を、スイ〜と気持ちよさそうに泳ぐかえる。
胴体がふくらんでいて、前足より後ろ足がうーんと伸びていて、足先には吸盤もあります。
とっても「かえるらしい」形のかえるです。
このかえる、「いけからぴょん」「おにわにぴょん」と飛び出すたびに、どんどん表情が生き生きして……。
家の「おやねにぴょーん」!
「てっとうにぴょーん」!?
もっともっと高いところへ。
ぴょん、ぴょん、ぴょーんとかえるが飛び上がった先は!?
青みのある色合いの中に、何ともいえないあたたかさがあり、眺めるほどに味わいを増す絵です。
本物のかえるらしい体つきとのびやかさが描かれ、こんなにかわいらしいかえる……。
ぴょんぴょーんと、びっくりするほど高いところへ飛んでいく姿がおもしろく、にこにこしながら読んでしまいます。
やさしい気持ちで子どもといっしょに、ぴょんぴょーんと声に出して読みたくなる絵本。
おつきさまの場面も印象的で、夜、眠る前に読むのもおすすめですよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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