あつい、あつい夏の日。市民プールに行くために、ぼくはてくてく坂をのぼる。けれどその道は入道雲の中に続いていて、待っていたのは……白い雲の浜辺と真っ青な空の海だった!
「ザブーン」
ああ、いい気持ち。スイスイと向こうの島まで泳いでいくと、誰かがぼくを呼んでいる。
「いっしょに、およごうよ」
そこにいたのは、空のまちの子どもたち。みんなで海に飛びこんで、もぐっていくと、見えてきたのはぼくのまち!?
児童文学作家・富安陽子さんとイラストレーター・はぎのたえこさんによって生まれたのは、夏の一番暑い日に読みたくなる絵本。白くて強い日差しの中、いるのはぼくと入道雲だけ。そんな状況になったら、空の世界につながって、こんな不思議な一日を過ごすことだってあるのかもしれない。帰り道の美しい夕焼けの景色を眺めながら、なんだか私たちも満足した気持ちになるのです。雲のアイスクリーム、また食べたいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
富安陽子氏とはぎのたえこ氏による、夏の絵本の傑作!
あつい、あつい夏の日。 坂みちをのぼると、おおきな入道雲がひろがっていた。入道雲のなかには、道がつづいていて、その先にまっていたのは、ふしぎなそらの世界だった。
富安陽子さんが紡ぐ、入道雲のその先。
伴走するイラストレーター、はぎのたえこさんの絵が何ともフレッシュです。
暑い夏の日の入道雲は坂の上。
市民プールへ行くために坂を上った「ぼく」の不思議な体験。
わあ、すごいすごい。
私も子どもの頃憧れた、雲の中の世界!
空の海?
これは一大発見です。
空の町の子どもたちも加わって。
泳いで潜って、空色のアイスクリーム、これはたまりません。
でっかい竜の存在感も、なるほど。
影法師が、時間の経過をいい塩梅でアシスト。
絶妙なファンタジーですね。 (レイラさん 50代・ママ 男の子30歳、男の子28歳)
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