人気のころわんシリーズに、秋の景色がきれいな絵本が登場です。
ころころの犬、ころわんのところに、お友だちのちょろわんがやってきました。
「わん、わん、ころわん、こんにちは。
はっぱの ダンス、みに いかない?」
大通りを自動車がびゅうん……と通ると、落ち葉がいっせいに、くるくる、ひらひら……。
ころわんとちょろわんは、いつの間にか銀杏の葉っぱの色が、秋の色に変わったことに気づきます。
ねこちゃんも知っているかな?
「ね、こ、ちゃーん!
ねこじゃらしの いろが かわったよー。」
秋の色を見に、秋の色をさがしに、お友だちをさそって出かけ、そこらじゅうをかけまわる幸せ!
ころわん、ちょろわん、ねこちゃん、そして後からちろわんも駆けて来て、公園のすすきやコスモスの間をおにごっこします。
地上だけでなく、木の上にもいつのまにか秋が実っていて、ころわんたちをびっくりさせます。
赤い葉っぱ、黄色い葉っぱ。茜色の空、夕焼け色の街。
秋いっぱいの風景がころわんたちの目の前に広がります。
まるで読んでいる私たちまで、黒井健さんが描く「秋色」に、身体ごとやさしく包みこまれるみたい。
読み終わったら、子どもといっしょに出かけましょう。
そして、秋の色をさがして、ひとつずつかぞえてみてくださいね。
うつっていく季節の色の変化に、気づくよろこびを教えてくれる絵本。
ころわんが持ち帰った葉っぱのように、子どもたちの心に「秋色」のおみやげを残してくれる絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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