ぞうママがちょっと寝坊して起きてみたら、やんちゃ盛りの3匹の子どもたちはやりたい放題、部屋の中はもうこんなありさま。ため息しか出ません。ぞうママは、気づかれないようにそーっと大好きなティーセットとトーストとケーキをおぼんに乗せ、おふろにいこうすると……
「あれ〜、ママどこへいくの?」
「いっしょにいってもいい?」
おねえちゃんのラウラにすぐに見つかってしまいましたが、ぞうママの意思はかたいのです。
「だーめーよ!」
ひとりになったぞうママは、静かな部屋でおふろにゆったりつかり、いい香りのお茶を飲み、思わず目をとじます。
「あ〜、なんて平和な時間でしょう」
ところが、子どもたちが次々にやってきて……。
たまにはひとりになりたいと思うママと、ママと一緒にいたい子どもたちによる大騒動!? いえいえ、これは日常の風景でよくみる可愛い光景ですよね。だって子どもたちはママが大好きで、ママはいつだってのんびりする時間を夢見ているのですから。読み終えれば、子どもも大人も、口をそろえて言ってしまうはず。
「これって、うちのこと?」
家族のあるあるが詰まったこのお話は、時代を超えて愛され続けているイギリスのロングセラー絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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