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注目の新刊&オススメ絵本情報

2020/10/15

【連載】10月の注目の新刊&オススメ絵本紹介 〜おはなし絵本編〜

【連載】10月の注目の新刊&オススメ絵本紹介 〜おはなし絵本編〜

秋本番の10月。あなたの秋はどんな秋でしょうか? 読書の秋? 食欲の秋? スポーツの秋? いろいろな秋にピッタリの絵本を集めました。
●読書の秋に行きたくなる場所は、やっぱり図書館!
秋といえば「読書の秋」。近くの図書館に出かけていって、好きな本をたくさん借りてくるのは楽しいですよね。
でも、たまには行ったことのない図書館に行ってみたい……と思いませんか? そんな新しい物好きなあなたに、オススメの図書館がありますよ。

かいぶつのとしょかん かいぶつのとしょかん」 作:ふくいりえ 出版社:大日本図書

ファンタジックな魅力たっぷりの絵本。
道を歩いていくのは、ふくろうのような大きな目、鳥みたいな足と口、変な耳、長ーいしっぽで……。
背中のかばんから本をのぞかせ、さらに手に本を持つ、何だかわからないもの。

うさぎの子は「かいぶつだ!」と思います。
かいぶつのしっぽの上で小さな生きものが「おいでおいで」をするのを見て、うさぎの子は追いかけます。
川の飛び石をわたって、森の中へ踏み込んで。
おや、かいぶつは、光が射す、苔におおわれた木の根元に入っていきました。
階段をおりると……扉があって……。
ギィィ。

読者も、うさぎの子と一緒にドキドキしながら扉を押す気持ちでページをめくると……。
そこに広がっていたのは素敵な書庫!
丸く円を描くように並べられた本棚、色とりどりの背表紙、やわらかそうなクッション……。
「ようこそとしょかんへ!」と、かいぶつは腕を広げて迎え入れます。

うさぎの子が驚いたことには、うっかりひらいた本から、「ボボボボボー!」と妖怪みたいないろんな生きものが出てきて、大暴れ!
ここでは本の中の住人たちが、本から出たり入ったりして遊んでいるんですって。
しかも書庫の向こうには、さらにもうひとつの空間があって、幻想的なあかりが灯る木や、池もあるんです。

誰も彼もが自由に生き生きと過ごす、摩訶不思議な図書館。
一匹一匹の姿をじっくり眺めるだけで面白いです。
想像の翼を広げ、たっぷり絵を味わってくださいね。
幻想的な世界観に魅了される、ふくいりえさんのデビュー作です!


図書館や本屋さんが舞台の絵本の魅力は、ページのあちこちに見知った絵本が登場すること。『かいぶつのとしょかん』にも、”あの”人気絵本の表紙がちょこっと登場します。
本の中に出てくる本、いくつ見つけることができるでしょうか?
★新刊★行楽の秋にオススメ!お出かけしたくなる絵本2冊
秋といえば、行楽の秋! 秋晴れが続く気持ちのいい気候にに誘われて、いろいろなところに出かけたくなりますよね。
絵本の中にも行ってみたくなる場所がたくさんあります。まずは身近な楽しいテーマパーク、商店街!  ぶらぶらと歩いているだけでも美味しそうなお店が目に入って、楽しいですよ。

まんぷくよこちょう まんぷくよこちょう」 作:なかざわ くみこ 出版社:文溪堂

今日はまんぷくよこちょう「ふくのいち」の日。たあちゃんは、おじいちゃんとお買い物に。個性溢れる商店街には、お惣菜、おでん、たぬき焼き、駄菓子……美味しいものがいっぱい! 「絵探し」の楽しさもある絵本。


めったに行けない豪華なホテルも、行楽シーズンに足を運びたい場所のひとつ。
「インクレディブル(incredible)=驚くべき、途方もない」という名前のホテルなんて、うってつけですよね。さあさあ、どんなおもてなしを受けるのでしょうか?

インクレディブルホテル インクレディブルホテル」 作:ケイト ・デイヴィス
絵:イザベル・フォラス
訳:山田 詩子
出版社:BL出版

インクレディブルホテルは、ほかではありえないくらい、すばらしいホテル。

そのホテルが100周年の記念に、盛大なパーティーをひらくことになりました。
特別ゲストは、気むずかしくて有名なドローネ公爵夫人! ホテルのピンチに、見習い料理人のステファンは……。 
 遊び心いっぱいの、たのしい絵本。カレルチャペック紅茶店の代表で、 絵本作家としても活躍中の山田詩子さんの訳が、 ありえないくらいぴったりです!

★新刊★食欲の秋を満たす、美味しいパン屋さんはいかが?
たくさん歩いてお腹が空いたら、やっぱり「食欲の秋」にはかないません。秋の味覚はたくさんあるけど、ふんわりあたたか、焼きたてパンの香りが漂ってきそうな、パンの絵本はいかがでしょう。しかも、このパン屋さん、いろいろな動物たちが買いに来る、巷でも人気のパン屋さんみたいですよ。

パンダのパンだ パンダのパンだ」 作:牛窪 良太 出版社:アリス館

パンダのパン屋さんには、「しましまパンの日」「ながーいパンの日」など、楽しいパンの日がいっぱい。次々やってくる動物たち、みんなに喜んでもらいたくて、パンダ親子が大奮闘!最後には、「おともだちパン」でパーティです。

キリンも首をなが〜くして、焼きたてパンを待っています。
★新刊★てあらい&うがいの秋。平和を守る、ニューヒーロー誕生!
インフルエンザやノロなどのウイルス感染の心配事が高まるのも秋。withコロナ時代でより注目を集めるてあらい・うがい習慣を、さらに徹底していきたいですよね。
でも、てあらい・うがいをおろそかにしてしまいがちなのが、子どもたち。そんなときは、楽しい絵本で、てあらい・うがいの活躍を知るってみてはいかが?

てあらいまんとうがいひめ てあらいまんとうがいひめ」 作:たあ先生(あいはらひろゆき・ちゅうがんじたかむ) 出版社:サニーサイド

「はっはっはくしょーん」の人気絵本ユニット「たあ先生」(あいはらひろゆき・ちゅうがんじたかむ)が贈るコロナ予防絵本の決定版!

この1冊で子どもたちが手洗い。うがいを大好きになる全家庭・幼稚園・保育園必携の絵本。

子どもたちをコロナから守るスーパーヒーロー登場!

家庭や幼稚園・保育園で子どもたちに手洗い・うがいを徹底させ、コロナ対策をするのは大変。でも、この絵本さえあればもう大丈夫です。かっこよく、悪者「ころなーん」をやっつける「てあらいまんとうがいひめ」のように楽しく手洗い・うがいができるようになります。作者は今年大ヒット中の絵本「はっはっはくしょーん」「ひっひっひくしょーん」の人気絵本ユニット「たあ先生」。またもや絵本界に旋風を巻き起こします。

<読み聞かせテストを行った幼稚園・保育園での感想>

「てあらいまんがアンパンマンみたいでかっこよかった」(4歳・男の子)
「ころなーんがやっつけられるところがおもしろい」(3歳・女の子)
「この絵本で手洗いを嫌がらなくなりそう」(保育士)


★新刊★秋は自分のルーツを探るのにピッタリな季節。
秋はちょっぴり寂しい気持ちになったり、物思いにふけりちな季節。そんなときは、無理に明るく過ごそうとせず、どっぷり思考の世界に沈んでいくのも心地よいですよね。
同じ物思いでも、自分のルーツについて考えてみるのと、新しい発見があるかもしれません。
例えば、自分の名前について考えてみるのはいかがでしょう?

アルマの名前がながいわけ アルマの名前がながいわけ」 作:フアナ・マルティネス-ニール
訳:宇野 和美
出版社:ゴブリン書房

アルマの名前をぜーんぶ書くと、アルマ・ソフィア・エスペランサ・ホセ・プーラ・カンデラ。
ながすぎです。
なんでこんなにながいのか、って?
それにはね、わけがあるんです。

名前にこめられた、家族のものがたりを、パパがアルマに語ります。

2019年度コールデコット賞オナー受賞絵本


『アルマの名前がながいわけ』は、2019年のコールデコット賞オナー賞受賞作品です。
コールデコット賞とは、アメリカ合衆国でその年に出版された絵本の中から、最も優れた作品を描いた画家に授与されるとても名誉な賞。受賞作の多くが、日本でも翻訳出版されています。
★新刊★リラックスする秋にオススメの絵本2冊。
だんだん気温も低くなって、あたたかい食べ物や服装が恋しくなってくるのも秋。ぽっかぽかのお風呂やぬくぬくの毛布があったら、それだけで幸せな気持ちになりますよね。
体の芯からあたたかくなれる、2作品を見てみましょう。

ぼくんちのおふろ ぼくんちのおふろ」 作:山田 美津子 出版社:理論社

ぼくはお風呂に入らないと決めている。理由はたくさんあるけれど、一番は、目をつぶった時がこわいからだ。それなのに、お姉ちゃんにあおられて、つい入ってしまったぼく。目の前に現れたのは?? ゆかいで湯加減最高のものがたり。

編集者コメント
お風呂嫌いには理由がいくつもあるようです。めんどくさかったり遊びを中断したくなかったり。ましてや一人で入れる年頃と周りに思われてからの、自発的ではない入浴は苦行そのもの。本作の主人公、ぼくもまた…なのですが、湯船に現れた、思いもよらないゲストとの、驚くようなけれど心おどる交流体験が、ぼくをほぐしていきます。心身ともにカチコチかたまりそうな時、「ぼくんちのおふろ」に浸かってゆるゆるさせてみませんか。

もうふちゃん もうふちゃん」 作:くさかみなこ
絵:よしむら めぐ
出版社:小学館

お気に入りのもうふちゃんがいなくなった!

小さな子どもには、ねんねのときになくてはならないお気に入りがあるものです。

“もうふちゃん”はチイちゃんのお気に入り。寝るときは、もうふちゃんがないとねむれないのです。
そんなある日、お洗濯して干してあったもうふちゃんが、強風にあおられて飛んでいってしまいました。
さあ大変!

一方、チイちゃんが、心配なもうふちゃんは、急いで帰ろうとしますが、道がわかりません。途中、出会う動物たちに道を聞きながら、、、帰るうちに、、、、。

もうふちゃんは、無事に帰れるでしょうか?

【編集担当からのおすすめ情報】
小さなお子様には、寝る時にこだわりのものがあるものです。
ボロボロになったもうふを手放せないということもよくありますね。
想像が広がる読み聞かせにぴったりな絵本です。


絵を描かれたよしむらめぐさんは、『まめざらちゃん』(文:あさのますみ)で第7回MOE創作絵本グランプリを受賞した、期待の新人絵本作家さんです。本作以外にも、角野栄子さんと一緒に作られた『ねこになっちゃった』もあり、これからの活躍が期待される作家さんのひとりです。
★新刊★眠る前にちょっとこわ〜い絵本はいかが?
体の芯から暖かくなったら、布団に入っておやすみなさ〜い。でも、ちょっと待って、今日一日を振り返ってみましょう。嘘をついてしまった子はいませんか? 嘘をついたまま、悪いと思わずにいると、寝る前にあいつがやってきますよ……。

じごくわらしがくるぞ! じごくわらしがくるぞ!」 作:塚本 やすし 出版社:マイクロマガジン社

嘘が大好きウソスギ君。嘘が悪いなんてちっとも思っていません。ある夜、不気味な少年「じごくわらし」が現れて、連れさられた先は?



★新刊★怖い夢を見そう? 「ゆめぎんこう」へ行ってみましょう。
こわいおはなしを読んだら、夢に出てきそう? それなら「ゆめぎんこう」に夢を取りに来てもらいましょう。
もっと楽しい夢をみたい? それなら「ゆめぎんこう」で夢のアメを買いましょう。「ゆめぎんこう」の店主ぺんぺんが、あなたにピッタリの夢を教えてくれますよ。

ゆめぎんこう ゆめぎんこう」 作:コンドウ アキ 出版社:白泉社

「いらっしゃいませ、ゆめぎんこうです。
おきゃくさまは、どんなゆめをごきぼうですか?」
夢のアメを売る不思議なお店を営んでいるのは、
こわがりの店主ぺんぺんと、夢を食べるもぐもぐ。
ある日、夢を取りに来てほしいという依頼があって…。
リラックマの原作者コンドウアキが贈る、優しさあふれる夢の絵本。



コンドウアキさんは、言わずと知れた「リラックマ」の原作者。絵本もたくさん作っています。
コンドウアキさんの描く絵本はどれもやさしく、あたたかく、ちょっぴりふしぎな世界。秋の夜長の寝物語に、コンドウアキワールドに浸かってみてください。
★10月の新刊&オススメ絵本動画公開中!

※掲載されている情報は公開当時のものです。

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