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いろいろたべもの(偕成社)

シルエットから食べものをあててね!『おせち』が大好評の作者の最新刊!

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たった ひとつの ひかりでも(評論社)

カナダの至宝、イザベル・アルスノーが描く、希望の光の物語

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連載

注目の新刊&オススメ絵本情報

2020/09/16

【連載】9月の注目の新刊&オススメ絵本 〜秋の夜長に読みたい大人絵本編〜

【連載】9月の注目の新刊&オススメ絵本 〜秋の夜長に読みたい大人絵本編〜

絵本は子どもと楽しむのも良いけれど、たまには一人でじっくり楽しみたい。そんなあなたにオススメの新刊が、9月にもたくさん出版されました。
秋の夜長は絶好の読書時間。ページを開いて、絵本の世界に浸ってみてはいかがでしょう。
★新刊★ムーミン75周年記念、今読みたいムーミン谷のおはなし
大人も子どもも大好きなムーミン。でも、ムーミンの原作を読んだことのある人は、意外と少ないのではないでしょうか?
2020年はムーミンが登場する物語『小さなトロールと大きな洪水』の刊行から75年の節目を迎えるお祝いの年。せっかくなら、節目の年にムーミンのおはなしを手に取ってみてませんか?(再読の方もぜひ!)
「クラッシック・ムーミン絵本」シリーズは、ムーミンの版権を管理する会社公認の作家と画家による、はじめてムーミンを読む読者にオススメなシリーズです。美しいイラストと文章に誘われて、ムーミン谷に足を運んでみてください。

クラシック・ムーミン童話 ムーミン谷のおはなし クラシック・ムーミン童話 ムーミン谷のおはなし」 作:トーベ・ヤンソン アレックス・ハリディ セシリア・ダヴィッドソン
絵:セシリア・ヘイッキラ
訳:オスターグレン 晴子
出版社:徳間書店

2020年は、ムーミン75周年!
ムーミンが登場する物語「小さなトロールと大きな洪水」の刊行から、75年たちました。 新たなファンを獲得しながらいまも愛され続けているムーミンたちのものがたり。 トーベ・ヤンソンの物語のエピソードから、 小さい子どもが楽しめるように短くまとめた三話をおさめた童話集。ムーミントロールたちがムーミン谷を見つけて住み着くまでのお話、ムーミンやしきをジャングルに変えてしまったふしぎな魔法のぼうしの話、電気をもとめてさまよう不気味ないきものニョロニョロたちが集う島での話が入っています。
ムーミンの版権を管理する会社公認の作家による文章と、同じく画家による美しいイラストをお楽しみください。

★新刊★90年前に失われた<世界のはての島>の物語
本を読むなら、そこで新しい発見や感動を得たいと思いませんか? せっかくなら、今まで知らなかった世界を知りたいと思いませんか? この『セント・キルダの子』の舞台、セント・キルダは、今から90年前の1930年に島民が全員島を去り、無人島となりました。しかし、それまでの約2000年間、島では人々が暮らしていました。「世界の最果ての島」と呼ばれたセント・キルダで人々がどんな生活を営み、文化を築いていたのか……この絵本はあなたに教えてくれることでしょう。
絵本を手に、当時のセント・キルダへ旅に出てみてはいかがでしょう。

セント・キルダの子 セント・キルダの子」 作:ベス・ウォーターズ
訳:原田 勝
出版社:岩波書店

スコットランドの北西、セント・キルダ諸島。荒れる海に囲まれ、〈世界のはての島〉と呼ばれるこの場所で、人々は生きるための工夫をこらし、独自の文化を作り上げた。しかしそんなくらしは、1930年を最後に失われてしまう。自然へのおどろきと、そこで過ごしたなつかしい日々を、5歳で島をはなれた少年の目をとおして描く。

★新刊★1枚の写真が繋いだ、画家と写真家の命の絵本
もっとぐっと深い自然に触れたいのであれば、鈴木まもるさんが描いたアラスカの世界がオススメ。『あるヘラジカの物語』は、鈴木さんが夢に見た、ある1枚の写真がきっかけとなり生まれた作品です。
絵本作りにあたって、実際にアラスカに降り立ったという鈴木まもるさん。絵本を通じて、鈴木さんと写真家・星野道夫さんのメッセージを受け取ってください。

あるヘラジカの物語 あるヘラジカの物語」 作:鈴木 まもる
企画・原案:星野 道夫
絵:鈴木 まもる
出版社:あすなろ書房

写真家・星野道夫は、ある日、アラスカの川でふしぎな頭蓋骨を見つけました。

2頭の大きなヘラジカの角が、からみあったまま骨になっています。角ははずそうとしてもはずれません。多くの野生動物の姿を写真におさめた星野道夫は、1996年、不幸な事故によって世を去りました。
同じ動物好きとして星野道夫と親交のあった鈴木まもるは、ある夜、突然このふしぎな写真を夢に見ます。彼は思い立ち、アラスカに飛びました。
そしてできあがったのがこの絵本です。1枚の写真が語る、大自然のドラマと生命のつながりの物語。

★新刊★ある虫の一生、あなたは何を感じますか?
埋葬虫とも呼ばれるシデムシの一生を描いた『しでむし』や、ツチハンミョウの幼虫の決死の旅を描いた『つちはんみょう』など、今まで知らなかった昆虫たちの驚きの姿を、緻密なタッチで私たちに教えてくれる舘野鴻さん。その詳細で正確な描写と表現の根底には、長い年月をかけて1匹の昆虫と向き合う真摯な姿勢があると言います。
そんな館野さんが10年の年月を費やし、その姿を追いかけた昆虫『がろあむし』が出版されました。
今回もその緻密さと「がろあむし」という昆虫の生態に息をのむばかりの一冊です。

がろあむし がろあむし」 作・絵:舘野 鴻 出版社:偕成社

川と町のあいだの森。くずれた崖の奥底で、黒いたまごから、がろあむしの赤ちゃんが生まれた。がろあむしは、まっくらな世界をかけまわり、小さな生き物たちを食べて大きくなる。ときに襲われてボロボロになりながらも、生きるために走りつづける。
やがて大きくなると、オスと出会い、たまごを産む。しかしある日、がろあむしは燃えるように赤い体とともに、その一生を終える。だれも知らない地下の暗黒世界で、ひとつのドラマが終わったとき、町は――

地下の暗黒世界に広がる宇宙と、そこに生きる小さな虫の大きな一生。そして、おなじ地平で変わりゆく人間たちの社会を濃密に描き出した怪作。『つちはんみょう』で小学館児童出版文化賞を受賞した著者が、取材に約10年を費やした渾身の絵本。

動画公開中!

★新刊★世界で初めて「子どもが読んで楽しい子どもの本」を出版した人を知っていますか?
今や大人も大好きな「子どもの本」。でも、200年前、18世紀にはそんな子どもの本はなかったんだそうです。なんだか信じられませんね。
この絵本は、そんな子どもがないがしろにされていた時代に、子どもの本を売り出し、大成功を収めたジョン・ニューベリーの伝記絵本です。
ニューベリーさんがいなかったら、今、子どもの本を楽しんでいる私たちもいないかもしれない……。そう思うと、ニューベリーさんの功績は計り知れませんね。

子どもの本の世界を変えたニューベリーの物語 子どもの本の世界を変えたニューベリーの物語」 作:ミシェル・マーケル
絵:ナンシー・カーペンター
訳:金原 瑞人
出版社:西村書店

もっと!子どもがワクワクする本があったっていいじゃないか!
18世紀、子どもの本といえば、アルファベットや算数を教える本や、子どもが守るべき決まりの本や、キリスト教の本くらいしかありませんでした。
子どもだっておもしろい本を読みたいにちがいない。本が大好きだったジョン・ニューベリー(1713〜1767)は、子どもの興味を考えて工夫をこらし、『小さなかわいいポケットブック』をつくりました。本はおもちゃとセットで発売され、飛ぶように売れたのです。ニューベリーは商売上手なアイデアマンでもありました。
子どもが読んで楽しい子どもの本を世界で初めて出版して大成功したニューベリーの伝記絵本。

●「選挙って何?」と聞かれたら、答えられますか?
自民党総裁選が行われ、連日、関連ニュースがメディアを賑わせています。でも、「選挙って何?」と聞かれたら、みなさんはどう答えますか? なかなか難しいですよね。そんな子どもに伝えるのが難しい問題を、絵本作家・かこさとしさんが分かりやすく一冊の絵本に残してくれました。

こどものとうひょうおとなのせんきょ こどものとうひょうおとなのせんきょ」 作:かこ さとし 出版社:復刊ドットコム

「選挙」って何? 「民主主義」って、どういうこと?
フェイスブック、ツイッターで大反響! 稀代の名著が緊急復刊!!

2016年で90歳。絵本作家として絶大なる人気を誇る、かこさとし。
そのかこさとし先生が、今から30年あまり前に描いた「民主主義の絵本」です。
ハフィントンポスト(日本版)への掲載をきっかけに、フェイスブックやツイッターなどを通じて大きな反響を呼んでいる本書。

子どもたちが集う児童館前の広場が舞台です。いろいろな遊びをする子どもたちの間では、お互いを邪魔に思うトラブルが絶えません。そこで、子どもたちは、その広場で何をして遊ぶのかを投票で決めることにしました。
投票の結果、多数決で決まった遊び。でも、みんなが楽しく遊べる広場ではなくなってしまいました。
そこにやってきた年上のお兄ちゃんが、新たな良い提案をしてくれます。
お兄ちゃんは、どんな提案をしてくれたのでしょう?

日本社会も世界各国も、混迷を深める現代に、もう一度「民主主義」のあるべき姿を問いかける。優しい絵本の中に、大切なメッセージがいっぱい詰まった一冊です。
いつか選挙権を持つ子どもたちも、18歳で初の選挙に参加する人たちも、そして大人になってしまった人たちも…。
今こそ、この名著で「民主主義」について考えてみましょう。

この本は、最も大切な「民主主義の真髄」をとりもどしたいという願いでかいたものです。
「民主主義のヌケガラ」と後世から笑われないために、私たち自身が反省したいと思っています。
かこさとし

※本書は、1983年・童心社刊『かこさとし・しゃかいの本 こどものとうひょう おとなのせんきょ』を復刻するものです。

絵本ナビでは『こどものとうひょう おとなのせんきょ』の復刊を記念して、生前のかこさとしさんにお話を伺いました。
動画公開中!

※掲載されている情報は公開当時のものです。

テキスト:木村春子(絵本ナビ編集部)

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