
バレリー・ゴルバチョフさんの『すてきな あまやどり』『アップルパイは どこいった?』でおなじみ、やぎとぶたのなかよしコンビの、またまた愉快なエピソード。お互いを思うゆえの、微笑ましい推理の数々は今作でも健在です。
やぎのメエさんとぶたのブウさんはお隣同士。 今日はブウさんちのばんごはんにおよばれしているメエさんは、朝、お隣をのぞいて「や や や!」。なんと、ブウさんが泣いているのです。
ブウさんに何かあったに違いない、と、ヤギさんはいろいろな推理を考え、それぞれに対処できるようにいろいろな物をかき集め、ブウさんちに駆け付けました。さあ、ブウさんはなぜ泣いていたのでしょうか?
メエさんの推理のラインナップが何とも切実なものばかり。 大切にしている庭のお花をめちゃめちゃにされた? うちじゅう水浸し? などなど、びっくりな推理の連続ですが、メエさんが用意して持参したたくさんの品々からも、ブウさんのことを思う気持ちが伝わってくるのが見どころです。
「ともだちっていいなあ」 最後のメエさんのセリフを、しみじみ感じてしまいますよ。
(中村康子 子どもの本コーディネーター)

~2019年度 第26回いたばし国際絵本翻訳大賞 最優秀翻訳大賞受賞~
やぎのメエさんとぶたのブウさんは、おとなり同士のなかよしさん。メエさんは、今日、ブウさんちの晩御飯におよばれなのですが……。びっくりの展開に、にっこりのラストが楽しい、読み聞かせにぴったりな絵本。5、6歳から。

『すてきなあまやどり』や『こぶたのルーファスがっこうへいく』などの著者の作品ということで、興味を持ちました。
仲良しのおとなりさんのブウさんのおうちにお呼ばれしているやぎのメエさん。
晩ごはんを楽しみにしているのですが、ちらりとお隣を覗くと、ブウさんが泣いているのが見えて……。
何があったんだろう?とあれこれ心配するメエさんの気持ち、よくわかります。でも意外と、想像したような心配事は起こらないんですよね。
とっても共感できて、大人もうれしくなるおはなしでした。 (クッチーナママさん 50代・ママ 女の子20歳、女の子18歳、男の子15歳)
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