かわいらしい動物たち、木の上から川の中まで続くダイナミックな追いかけっこ、「ふりをした」の愉快な展開。子どもも大人も楽しめる絵本だと思います。
ラストの「オチ」にはいろんな意見があるようですが、ボクはこう感じました。
本当に申し訳なさそうなおさるさんの表情と興奮が冷めて正気に戻った動物たちの表情。動物たちが最後にもらす「やれやれ」はりんごひとつに我を忘れて、一匹のおさるさんを追っかけまわした自分たち、寄ってたかって脅かした自分たち、そんな自分たち自身へ恥ずかしさ半分でつぶやいた言葉なんじゃないかと…。
単に「子どもを思う親の気持ちをみんなが共有する」だけのお話とは思えませんでした。