表紙の町並みを眺めるところから、ワクワクが始まります。
文章は、「これから、あっちゃんは、おとうさんと おかあさんと あかちゃんと いっしょに おふろやさんに でかけます。」のみ。
細かく描き込まれた情景画を追いながら、当時のお風呂屋さんを楽しみます。
食堂のウィンドウにいる招き猫、お風呂屋さんの隣のコインランドリー、アパートの洗濯物、あっちゃんの金魚のおもちゃ、掛け時計・・・数え上げればきりがなく、一つ一つが「ああ、あったよね〜」と懐かしく、お風呂屋さん独特の湯気の香りまでしてきそうです。
シャワーがないから、抱っこして、そっくりかえってシャンプーを流すのも、「あー、そうだった、そうだった」と、思い出が溢れてきました。
初版は1977年。
日本が、元気だった頃の一冊なんですね。
おじいちゃん、おばあちゃんに紹介したい本です。
今の子ども達には、どう映るのかも、気になります。