アンデルセン童話の1編が絵本になりました。挿絵はスズキコージですが、いつものおどろおどろしさは半減していて、異国情緒の漂う素敵な絵になっています。主人公の男とお姫様も、凛々しく、美しく描かれています。
お話は面白く、ワクワクするものでしたが、男がお姫様の両親の求めに応じてお話をする作中話のシーンが長いので、子ども達はそこで飽きてしまい、別のページをめくってみたりしていました。
その話の内容も今の子ども達には今ひとつピンと来ないものでした。もう少しここがメリハリが利いていたら、もっと楽しめたのにとちょっと残念でした。
それにしても、最後まで主人公は行き当たりばったりのいい加減男。子どもたちも「もぅ〜、仕方のないヤツ!」という感想でした。そこがこのお話のツボなのかもしれませんけれどね。