
奈良時代の有名な歌人で万葉集の編者でもある大伴家持が、越中国に赴任したときの様子を彼の作る和歌を要所要所にはさみながら描きます。企画・富山県、監修・大島絵本館。

丹精に描かれた1ページ1ページの絵に引き止められてしまいました。
「魔女の宅急便」や数々のSFファンタジーの挿絵を担当された佐竹美保さんの並々ならぬ渾身の絵だからでしょうか。
この絵本に関しては、絵を楽しみつつ文章を味わって良い作品だと思います。
文章を書かれたのが、高岡市万葉歴史館という万葉集の博物館だからです。
佐竹美保さんの絵に託して、大伴家持が越中富山で詠んだ歌と、その姿を伝えようとして手がけた絵本だからです。
見事な結実です。
日ごろ馴染みのない万葉集の歌と、その時代に思いをはせる空間がありました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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