
氷河が後退したあと、気の遠くなるような時間をかけて育ってきた南アラスカの原生林。この森をひとりで歩いた著者が、森のなかでうけわたされてきた生命のものがたりを伝えます。

最近彼の名前をよく目にすることに気がついていました。
テレビの番組であったり、雑誌の特集であったり。
そうか、彼が亡くなって30年なのか。
彼の名前、星野道夫。
星野さんが亡くなったのは1996年8月。
まだ43歳の、ヒグマに襲われてのあまりに早すぎる死でした。
写真家星野道夫さんが写真だけでなく、その文章にも多くのファンがいることは知っていましたが、
実際星野さんの写真やエッセイに夢中になったのは、
地方の百貨店での企画催事で星野道夫展を見てからです。
その時には星野さんの絵本『クマよ』の読み聞かせなどもありました。
その絵本と同様、今でも広く読まれているのが、この『森へ』でしょう。
福音館書店の「たくさんのふしぎ傑作集」の一冊として刊行されたのが1996年9月。
この絵本も30年になります。
絵本としては、長い文章で綴られています。
それでも、小学生の中学年であれば読めるはずです。
なぜなら、星野さんの文章はとてもやさしく書かれているからです。
久しぶりに手にして思ったことは、星野さんの文章がこれほどにやさしく書かれているのは、
まるで誰かに宛てた手紙のような文章だからではないでしょうか。
絵本を読む自分に宛てられた、星野さんからの手紙。
そして、添えられたたくさんの写真。
こんなところでクマと出会ったよ。
クジラにも会ったよ。
森の中で朽ちかけたトーテムポールを見つけたよ。
星野道夫さんは、今でも、やさしく手紙を送り届けてくれているようです。 (夏の雨さん 70代以上・パパ )
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