きょうはたのしい、クリスマス! ごちそう、ケーキに、プレゼント。なにもかもがサイコーの日!
そんなクリスマスが、もしも毎日やってきたら?
ある年のクリスマス、ぼくのもとにやってきた、しゃべるクリスマスケーキ。クリコと名のる彼女は、「わたしを食べないでいたら、いいことがある」と言います。
そう、その「いいこと」というのがまさしく、終わりのないクリスマスだったのです! お正月がきても、節分がきても、夏になっても、まだまだやってくる、クリスマス。毎日毎日、サンタさんからプレゼントがもらえて、一年中ハッピー!! ……に、なるはずだったのに。
なんかこのクリスマス、思ってたのとぜんぜんちがう!?
妖精? 妖怪? サンタのペット? ナゾのクリスマスケーキ「クリコ」がまき起こす、長ーい長いクリスマス!
クリスマスケーキのくせに、かってにクリスマスのごちそうを、たらふくペロリ。あげく、みんなが勇気を出してクリコを食べようとすれば、
「あら ステキ。
ケーキも あるの? たのしみー」
なんていっちゃう神経のずぶとさ!! うーん、無敵。
そんなクリコのおかげで、「ぼく」のうちには毎日クリスマスがおとずれることになるのですが、どういうわけだかサンタさんのプレゼントセンスがおかしなことに。えっと、サンタさん……あまったプレゼントの処分でもしてるんですか?
ちゃんとプレゼントのリクエストだってきいてくれるけど……だから、そういうことじゃないんだって! ページをめくるたびに、思わずツッコミたくなる衝撃展開が待ちかまえています。
ナゾのクリコ、ナゾのプレゼント、そして明かされるクリコの正体! クリスマスケーキだからクリコ、なんてだれが言った?
びっくり、ずっこけ、大爆笑! 今年のクリスマスは、なにが起こるかだれにもわかりません……
(堀井拓馬 小説家)
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