「あしたのための本(1) 民主主義は誰のもの？」 自信を持っておすすめしたい みんなの声

この絵本は、民主主義の基本についてわかりやすく書かれた良い絵本だったと思いました。けれども、我が家の小学校2年生の娘には難しい内容でした。小学校高学年の子どもを対象に、「公民の入門書」として読んでみると良い絵本だと思いました。

文章を追っている分には、民主主義の基本を紹介しているなと思うのですが、挿絵に目を移すと、何かちょっと違うな、風刺が効いてる感じのする挿絵だなと感じます。
民主主義というのが、各々の自由な考えをすり合わせているようで、そうとは限らない･･･
もっと自分でよく考えていくことも必要なのだということを考えさせられる本になっているように思います。

４０数年前にスペインで出された絵本（？）です。
コラージュに引き込まれて圧倒されていると、民主主義を説明しているようで、かなり意地悪なことに気づきました。
人間一人一人の考え方が違うのだから、いろんな民主主義の世界があるのかも知れないし、これが民主主義なのだと思わせなければ不都合なことも起きてくるのです。
絵本に描かれたコラージュは、挑戦的です。
解ったような気にならないで、疑問を持つこと、意見を持つことここそ著者たちの本意だと思います。
それは今の日本にも当てはまりますね。

約40年前のスペイン民主化の際に作られた絵本が、近年、絵を替えて出版されたそうです。
今読んでも全く古さを感じさせません。
民主主義について分かりやすく書かれています。
文章もさることながら、コラージュ技法を使った絵も素晴らしい！美しく、文章と見事にマッチしています。
同時に４冊出版されたそうですが、シリーズ全部揃えて、多くの方に薦めたいと思いました。