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あこがれの機関車自信を持っておすすめしたい みんなの声

あこがれの機関車 作:アンジェラ・ジョンソン
絵:ロレン・ロング
訳:本間 浩輔 本間 真由美
出版社:小峰書店 小峰書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2008年09月
ISBN:9784338235044
評価スコア 4.56
評価ランキング 6,492
みんなの声 総数 8
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  • 分かち合う思い

    • のきこさん
    • 30代
    • ママ
    • 群馬県
    • 男の子6か月

    偶然手に取ったこの絵本に魅入られてしまった。

     「あこがれの機関車」アンジェラ・ジョンソン

    主人公は、ミシシッピで家族で綿花摘みをしている黒人の少年。少年には憧れているものがある。
    南から北へと走る機関車だ。そして、機関車を走らせる機関士のケーシー・ジョーンズにも。

    機関車は、苛酷な現実から希望の土地へ少年を運んでいってくれるものであり、黒人の助手と一緒に機関車を運転する、勇敢なケーシー・ジョーンズは、少年にとってのヒーローである。そして、ケーシーの鳴らす、少年の心に強く響く特徴的な汽笛は、希望の象徴なのだ。

    少年の父親の、
    「汽笛が遠ざかっても その音は昼も夜も1日中鳴り続け、お前の心に語りかけるのさ」
    という言葉が心にしみる。汽笛は、まるで少年に何かの覚醒を促しているかのようである。

    初めは、受け身だった少年は、ケーシーの悲劇的な事故を機に変わる。絶望する少年に父親は、

    「いいや、終わりはしないさ。他の列車や機関車がかならずあらわれる。」

    と語り、少年は、自分の身近にずっと同じ思いを抱えていた人間がいたことに気付くのだ。

    同じ思いや願いを分かち合えることの力強さが、感動的に胸に迫ってくる場面だ。



    そして、本文もそうだが、どことなく、クリス・ヴァン・オールズバーグに似ている絵も、素晴らしい。
    特に、本文6ページの絵が詩的で心に残る。少年が線路を伝い歩く場面で、線路の下は池のようだ。少年の足元には、帽子をかぶった男の影が映り、水面にはハスの葉が浮かび、波紋が広がっていく。少年の心の中でケーシーへの憧れが育っていく心象風景を見事に表した場面だと言える。


    ただし、この話は事実を基にしてあるそうで、そんな事情から起因してか分かりにくい部分もあるのではないかと思う。巻末に、簡単に機関士ケーシー・ジョーンズと彼の悲劇的な事故、その時代の黒人が彼に寄せる気持ちを簡単に説明してあるのだが、それを読んだとしても、本文にこれはどういう意味なのだろうかと首を捻らざるを得ない部分があった。

    しかし、その部分を差し引いたとしても、この作品の持つ力強さは心を打つ。

    筆者の、アンジェラ・ジョンソンは他にも作品を描いているようだが、そちらにも興味が出てきた。

    投稿日:2010/09/04

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  • 機関車の迫力は圧巻

    黒人奴隷の少年の夢の喪失と再生を描いた作品。
    2003年のゴールデン・カイト賞【絵本・絵部門】受賞作。

    とにかく絵が素晴らしい!
    特に表紙にもなっている見開きの機関車の迫力は圧巻!
    重いものを背負った内容を、深く力強い色づかいの絵がしっかりと受け止めている。

    小学校高学年〜大人向けの絵本。

    ロレン・ロングはイラストレーターとして活躍中で、雑誌の「フォーブス」や「タイム」にもよくイラストが掲載されている。

    彼の絵本の邦訳はこれが一冊目だが、今後は絵本作りに意欲を見せているとのこと。
    次作にも期待したい。

    投稿日:2010/06/25

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  • 夢中です

    乗り物に興味が出てきた息子に、
    毎晩リクエストされるのが、
    この本です。
    特にお気に入りなのが、見開きの機関車のページ。
    迫力のある絵が、小さい子にわかりやすいらしく、
    何度も「もう一回!」と読まされます。
    ストーリーはまだ理解できていないようですが、
    奴隷制度や人種差別など、アメリカの歴史的
    背景についても、そのうち興味をもってくれると
    うれしいです。

    投稿日:2009/09/24

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  • はまりました!

    知り合いの方から初めて紹介された時、まず表紙の絵の
    力強さに圧倒されてしまいました。
    黒人の男の子の夢と希望を描いたストーリーで部分的に
    詩的に書かれているのですが(これも私にとっては新鮮でした!)
    その場にいた5歳から小学校3年生の5人の子供たちも
    くぎづけでした。

    文章は少し年長者向けのように見えますが
    この本の絵の素晴らしさは4〜5歳くらいからの
    お子さんにも充分に伝わると思います。

    私自身もその後購入し、子供たちと何度も読み返しています。
    オールドアメリカの雰囲気たっぷりで、
    自分自身が子供のころに親に読んでもらった
    マーク・トウェインの話を思い出し、
    どことなく懐かしさを感じる一冊です。

    投稿日:2008/12/28

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  • 心に余韻の残る絵本

    「あこがれの機関車」の題名にひかれて本屋に買いに行った。
    題名からイメージしていた表紙の絵がちょっと違っていたのでまず驚いた。読み進む内に、現実と空想が重なりあっている感じがして不思議な感覚にとらわれた。
     最後のページの「この本について」の説明を読み時代背景がはっきりして、より本の内容を理解する事ができた。

      読み終えて心にずっと余韻が残っていた。
      絵本の最後の行
        「そして 大きくて広い世界の ぼくの いばしょ。」
       心に滲みる文章だ。

    投稿日:2008/11/24

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  • 余韻がいつまでも残る絵本

    20世紀初め、ミシシッピ州とテネシー州を結ぶイリノイ・セントラル線と、機関士のケーシーは、線路沿いで汗水たらして働く黒人たちの憧れだった。

    線路を疾走する機関車とケーシーのならす汽笛は「ぼく」の夢をふくらましてくれる。

    *****

    機関車や電車、乗り物の絵本は巷にあふれているが、それらとは一線を画する。

    重厚な絵と詩的な文章は、大人にとっても読み応えたっぷりだ。

    反対に、子どもにはちょっと難しいかもしれない。

    子どもにとっては、すっきりと分かる物語ではないかもしれないが、この絵本に出会った子どもと出会わなかった子どもでは、その後成長してから、決定的な違いが出てくるような、そんな感じがする。

    だからこそ、子どもにも是非読んでもらいたい(読んであげたい)絵本だ。

    投稿日:2008/10/19

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