「せかい童話図書館(14) ほしのこ」 みんなの声

このお話、初めて読みました。
流れ星の子供だと思ったのですが、そうではなかったようです。
拾って育てた男も、不思議な星の子と思っていたのでしょうが。
一般的なお話と異なり、美しい容姿で大切に育てられたというのに
わがままで、残忍な性格の少年。
楽しくない気持ちでも、気になるので読み進みました。
顔は、心を反映する鏡なのでしょう。
動物を引き合いに出すのは、ひきがえるも迷惑な話だとは思いますが
醜くなった少年が、問題にぶつかるたびに、正しい生き方を選択していって、よい結果にたどり着いたということなのだと思いました。

全頁試し読みで読みました。星の子の運命に、どうなってしまうんだろうと気になりながら読み進めていた私です。久しぶりに感動した絵本でした。容姿端麗、美しい心、思いやる気持ち、自分の命より他人の命を優先した星の子に感動しました。

美しい容姿のほしのこ。
育ての親のきこりはいい人っぽいですが、ほしのこは容姿は良くても、それを鼻にかけて、心は貧しいようです。実の母親につらくあたったことから、ほしのこは醜い容姿に変わってしまいます。
醜くなってはじめて自分の行いを反省したり、最後も顔がきれいだとちやほやされたり、顔って大きいですね。…そういうことではなく、心の美しさが大事だよというお話だとは思いますが、ついついそう思ってしまいました。

ウサギがとても好きなので、表紙のイラストを見た瞬間に癒されました。

けれども、内容を読み進めるにつれて 何とも言えない気持ちが、渦巻いてきました。

そういえば 昔話というのは、時に残酷で、子供心にも恐ろしいと思うような展開も多々あったものです。

この物語も例外ではなく
序盤は、星の子の残酷さに暗い気持ちになりました。

けれども、物語が大きく動いた後の展開には
「これこそ昔話！」と懐かしいような気持ちになり、
最後は この物語を読んで良かったと素直に思いました。