「しにがみと木の実」 みんなの声

命にはいつか終わりがあるのだと、理解するための絵本のように思います。
自分の母親が生死をさまよっている時、延命を望むことは当たり前のことではあります。
ジャックのした行為は素晴らしいと思いましたが、生命の法則を壊すような重大さも持っていたということは皮肉でした。
以前に読んだ「黒グルミのからのなかに」と同一のお話だと思いましたが、なぜか死神の存在感において、この絵本の方が、明るい感じがしました。
読み比べると面白いと思います。

病気の母親のところに、死神を行かせまいと必死になっているジャックの気持ちは、誰もが持っていると思いました。死神を木の実の殻に押し込めて、小枝でせんをしたジャックはとても勇気があるし、母親思いで優しいと思いました。母親を思う優しい気持ちと、死神からとりあげたかまも反省してなおしたから、死神は母親を長生きさせてくれて、死神もやっぱり優しい神様なんだと思いました。「終わりがあるからこそ、新しい命が続くのだと思う！」に、素直に受け入れました。

この本は大切な事を教えてくれます。終わりがあるからこそ新しい命が続く。そう考えると、死神がお迎えに来るのも怖くはないかな。笑 鶏をつかまえて首をキュッとひねる場面で小さい悲鳴をあげてしまった私です。しかしなかなか死なない鶏に笑ってしまいました。