島ひきおに」 みんなの声

島ひきおに 作:山下 明生
絵:梶山 俊夫
出版社:偕成社 偕成社の特集ページがあります!
税込価格:\1,540
発行日:1973年02月
ISBN:9784033300207
評価スコア 4.65
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みんなの声 総数 51
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51件見つかりました

  • 仲良くする勇気がない

    「えんやこら えんやこら」と島をひっぱる鬼は、迫力があります。まさに「鬼の形相」です。こんな様子で近づいてこられたら、誰だって村人と同じ気持ちになってしまうでしょう。

    広い海の中から、ひとりぼっちの鬼が月や雲に向かって声をかけている場面がせつなかったです。悲しくてやりきれないけれど、鬼となかよくする勇気はないです。
    昔話には、鬼がよくでてきますが、鬼って何の象徴だったのだろうと考えてしまいました。

    投稿日:2008/01/20

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  • テーマはこころ?

     「田中パパ」の本からみなさんの感想も読み、早いかなと思いつつ、まちきれず5歳孫娘に。

     期待に違わず、強烈な印象を受ける一冊でした。
     日本の社会で精一杯生きる我々が、(あえて、世界でなく)、抱え込んでいる「孤独感」。
     でも、生ある限り、生きつづける。
     「おーい、こちゃきて きて あそんでいけ!」と。

     ところで孫娘の反応は。
     ひざの上で静かに聞き入っていました。
     保育園生活が「今日遊ぼう」との遊び仲間づくりから始まり、「仲間外れ」も日常語となっている孫娘にとって、意外と感じるところがあったのかもしれません。

     じじいと孫が、それぞれに感じつつ、一冊の本によりこころが通じあうものがあったとすれば、幸いというべきか。

    投稿日:2007/11/25

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  • 今でも流れつづけているのかも

    • たれ耳ウサギさん
    • 40代
    • ママ
    • 群馬県
    • 女の子16歳、女の子14歳、女の子12歳

    とってもやるせない。

    純粋な鬼はただただ人間と遊びたい暮らしたい、それだけなのに、鬼だから受け入れてもらえない。
    人間は悪知恵を働かせ、鬼を悪者に仕立て上げ追い払う。
    居場所の見つからない鬼は自分の住処であった島を引きずりながら、何年も海をさまよう。

    私も鬼に同情しているけれど、現実社会で村人と同じような差別をしていないだろうか?
    人を見た目だけで絶対判断していないって言えるだろうか?
    ずっしり重い一冊でした。

    投稿日:2007/10/09

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  • セオリーを破って

    お話会では「ハッピーエンドの本」を選ぶのが一般的ですが
    子どもたちが大好きな日本の昔話であることと
    迫力のある絵に魅了されて読んでみました。

    退屈な話だと容赦なく大あくびを浴びせられる
    シビアな4年生のクラスで読みましたが
    じっと話に集中している様子がうかがえて
    こういうのも「あり」なんだなと思いました。

    大海原に小さく浮かぶ鬼の悲しそうな顔がとても切ないです。
    人間のずるさも理解できるようになる高学年におすすめです。

    投稿日:2007/07/12

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  • 初めてシーンとなりました。

    • きらきら文庫さん
    • 40代
    • せんせい
    • 北海道
    • 男の子11歳、男の子6歳

    小学4年生に読みました。どんな本を読んでも全員が集中して聞くことができなかったのに、この本だけは別でした。途中からクラス全員がシーンとして、それが2クラスともだったので本読みしてきて良かった、と私が感動した。実はこの本、私が読み聞かせを始める頃に行った講習会で初めて知り、涙を流した本でした。読み手の感動がつたわるんだなあという貴重な体験をさせて貰いました。

    投稿日:2007/06/05

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  • よくやった おじいさん!

    友達との経験値が増えた娘に再読。
    ワクワクして聞いていた娘、だんだん静かに……詠み終わっても静かなので目をやると、「もう、なんて悲しいお話なん。涙が出ちゃったやん」

    いや〜、「これを読んで『よくやった、おじいさん!』と思う人だっているかもよ」と話したら、「えぇぇ、そんな信じられへん! だってひどいやん!」とお怒り。
    よく育っておいでです。
    絵本から寝室までゆっくり立ち戻って、じっくり絵を眺めて反芻していたので、昔話における鬼の存在について話しました。
    本当に人間を食らう化け物ではなく、忌み嫌われる者、集団と少し違っているがためにのけものにされた者という描かれ方が多いということを。

    少しオマセな小2の心に、いろいろいろいろ呼び起こしたようです。
    せめて『泣いた赤鬼』のように、同属の友達がいたらよかったのになぁと話し合いました。
    うん、友達との関りがややこしくなる3〜4年生からどうでしょう。

    ようやくグレーな終わり方の話が楽しめるかな。「おにたのぼうし」いくぞー。

    投稿日:2007/05/25

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  • 胸が痛みます

    • おるがんさん
    • 40代
    • ママ
    • 高知県
    • 女の子14歳、男の子12歳

    息子が悲しそうな顔で読んでいます。
    読み終わって、「このはなし、きらいや」と言いました。
    「どうして?」と尋ねると、
    「かわいそうだと思うけど、自分でも鬼が来たら怖いから追い返すと思う。。そう思ってしまうからきらいや」

    息子の葛藤がよくわかります。
    だって、実際、こんな大きな鬼が来ると、その鬼がどんな鬼かも分からないけど、
    いっしょに暮らすなんて、考えられないです。
    自分の子が、一緒に遊ぶと言ったら、反対します。

    それでも、島がなくなるまで海を歩き回る姿を想像したら、
    切なくて切なくて、この鬼がわが子だったらつらすぎます。
    だれにも、どこにも受け入れられない鬼。
    悲しすぎる結末です。

    投稿日:2007/04/02

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    1
  • 鬼の気持ちは永遠に

    • レイラさん
    • 40代
    • ママ
    • 兵庫県
    • 男の子13歳、男の子11歳

    大人向けの絵本としても高い評価があったので、
    題名は前からよく聞いていましたが読みそびれていて、
    先日やっと図書館で読むことができました。
    表紙、中表紙から、梶山さんの絵の迫力に、一気に民話の世界に誘われます。
    海の真ん中の小さな島で寂しく暮らしていた鬼。
    誰かと一緒にいたくて声をかけるが、人間は誰も相手にしてくれず、
    唯一島を持ってきたら、の案を素直に受け止め、島を引き引き海を放浪する鬼・・・。
    その容姿ゆえに疎外される悲しみ、切なさ。
    でも決して自暴自棄にはならないのです。
    ひたすら信じて信じて・・・。
    広島県の敷島に伝わるそんな民話を、山下明生さんがいとおしむように
    再構成されました。
    孤独と愛の切々としたメッセージを味わって欲しいです。

    投稿日:2007/03/26

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  • 主人と話し合いました

    こどもが担任の先生に学校で
    読み聞かせをしてもらった本を、
    また図書室から借りてきました。

    私はこどもに読み聞かせているうちに、
    鬼の気持ちを思うと涙、涙で
    読めなくなってしまいました。

    主人も、こどもに読み聞かせました。

    その後、主人と二人で、鬼の気持ち、人間の気持ちを
    話し合いました。

    大人二人に、絵本の内容について色々と考えさせる
    ほどの力を持った本だと思いました。

    投稿日:2007/02/23

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  • 私だったら?

    読み終えて何とも言えない感情が残ります。
    私だったら・・・
    恐い顔した鬼と友達になれるだろうか?
    大きな鬼と友達になれる?
    人を食うと意あれてる鬼を信じられる?
    ???どうでしょう??

    外見じゃない、中身なんだ!!って一言で言っても
    実際に目の前に現れると、
    私ならどんな態度をとっただろう??

    鬼に同情する部分もあったり、
    鬼を嫌って・怖がって島から島へ鬼を避けた人々の
    気持ちにも同感する。一体この何とも言えない思いを
    どうしたら良いのだろう??

    とっても心に残り、私の中で、いや、
    おそらく皆さんのなかでもいつまでも課題になって行く
    お話しになると思います。

    投稿日:2007/02/14

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