言葉のない絵本です。
言葉はないけれど、とても雄弁な絵本です。
1本のやまゆりが地面から顔を出し、成長して花開き、枯れてその姿をさらすまでを丹念に描いて、見るものに問いかけます。
「自分の人生とは何であろうか」
1本のやまゆりでいる孤高と、その傾いた姿が、決して凛とするわけではないところに、自然体を感じました。
そして、花開くまでにどれだけの虫や鳥や、自然と関わり続けてきたか、改めて目にすると人生そのものを感じます。
やまゆりは枯れてなお、カマキリの卵に場所を提供したり、自然の継承に身を任せるのです。
この力作に、自分の老いを重ね合わせ、これまでの人生を振り返りました。
静かに向き合う絵本だと思います。