いつも思うのですが、作者:片山健さんの絵は本当に独特で、一度でも絵本を読んだ
ことのある人は、作者名を隠されても、次からは一発で分るというほどだと思います。
この『コッコさんのかかし』では、特に油絵で描かれているようで、とても力強さが
感じられ、是非、オリジナルの原画を見てみたいです。
コッコさん達が作った“かかし”を通じて、畑の四季(冬は除く)の移り変わりが
描かれています。畑の作物はとても小さく描かれていても、はっきりと読者には、
あ、これはネギぼうだ! とか、なすだ! トマト!と分る絵がすごいなぁと思います。
また、表紙をめくった次の見開きのページの無数の鳥の影が、かかしの仕事を象徴して
いる感じで面白いです。
台風にも負けずに仕事を全うする、かかし。かかし、強し!
この頃はあまり見かけられなくなったのがとても残念です。