タイトルに惹かれて読みました。
 ベルギー生まれの方の作品と言うことで納得。
 
 「36」と言う数字は、フランス語では「たくさん」の意味。
 それも「うるさいなあ」とか「さんざん」というように、あまり良くない方の意味の「たくさん」で使います。
 パパと二人きりでお家にいる日なのに、遊んでもらえない主人公のローラ。
 本の部屋へ行くと、古ぼけた木の箱の中から魔法の言葉が書いてあるものすごく古くて分厚い本と、魔法の杖と素敵な帽子まで出てきました。
 
 そして、このあとローラの願望全てを満たしてくれるパパがぞくぞく登場。
 さらに、みなローラに「遊びましょう」と詰め寄ってきます。
 「もうたくさんだわ!・・・」のローラの台詞が、タイトルに生かされているんですね。
 さしずめ、日本では“過ぎたるは、・・・”と言うところでしょうか。
 ローラの命令に最後まで従順なパパたちの様子も愉快です。 
 フランス語圏ならではのエスプリのきいたエンディングでした。