ふるかな ふるかな?(評論社)
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4人の兄、姉が、5番目の兄弟としてトビアスを迎える、喜びと戸惑いと愛情いっぱいの絵本です。 絵を7歳のヨハンナが描いているのが、とても愛嬌たっぷりです。 待ちに待った新しい兄弟が障害児として生まれたことを、どのように受け止めれば良いのでしょう。 ダウン症をもって生まれたトビアス。 親の戸惑いとは別のところで、兄弟は新しい命の誕生を心から喜んでいるのがすてきです。 ダウン症ということを理解するのはこれからかもしれません。 母親のセシリアが、子どもたちの言葉を含めてまとめた絵本です。 続編があるので、読みたいと思っていますが、母親自身がトビアスの生まれてから3年あまりで亡くなったとのこと。 障がいということと、母親の死を合わせて受けとめなければいけない子どもたちの心を思うと、内容以上に重さを感じます。
投稿日:2021/10/05
15才の兄と、10才と8才半と7才の姉たちの後に末っ子のトビアスは生まれてきた。生まれて10分後に、母は医師から「トビアスは障害児です」と告げられた。主産〜トビアスを受け入れ、ダウン症のトビアスについて書く事にしたいきさつが子どもたちの絵と言葉で語られる。 「私たちのトビアス」は1975年にスウェーデンで出版され、その後「わたしたちのトビアス、大きくなる」(1977年)、「わたしたちのトビアス、学校へいく」(1982年)と続く。 トビアスが生まれる前、生まれた後、赤ちゃん、幼児期、保育園、特殊学級。それぞれの場面でのトビアスのふるまいと、家族や友達の反応や対応。筆者であるトビアスの家族や兄弟の意見なども書かれていく。成長するのはトビアス本人だけではない。家族も結婚して家から出たり、再婚したり、亡くなったり…ダウン症の人の日常と関わっていく人たちの具体的な事例が、印象的な絵と文でつづられる。 3作目「学校」の最後に、トビアスが24歳の若者になったことが明かされた。性の目覚めや、職場(授産所)での活動、家庭での様子について、父が語る。 こんなにもトビアスは、家族に愛され、周囲の人に愛され、適切な対応を成されて生活を楽しんでいる。もちろん大変だったことも語られているけれど、こういう風にお互いを助け合うのが普通、という素晴らしい家庭に生まれてきた人たちは幸せだ。 障害を理解するためだけではなく、誰でも一度は読んでみてもらいたい作品。将来に希望が持てない時に読んだり、人間の愚かさに絶望した時に読んでもいいと思う。大事なことを教えられる本だ。
投稿日:2020/04/14
障害を身近な本で、という話になり 何冊か教えてもらった中の一冊です。 生まれてきたトビアスはダウン症。 両親は施設にいれることも考えて そのことを兄弟に相談するあたり みんなの意見を尊重しいるんだって 素晴らしく思いました。 そして子供達も真剣に考えて大反対。 知らないことが怖いことなんだよって 教えられました。 私も正直、障害とはどんなものなのか 目をそむけてきた部分です。 でも子供の気持ちがピュアなうちに 一緒に考えて、抵抗のないよう感じてほしいと 思いました。 子供たちが書いたトビアスの絵はステキです。
投稿日:2008/09/18
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