ペルーの山間部に伝わる手に汗をにぎる昔話。おなかをすかせた姉弟は、じゃがいもの花をくわえた小鳥のあとを追いかけます。ところが途中、魔女アチケの家に招きいれられて……。古くから、飢えに対する切実な願いと祈り、自然の恵みへの感謝があったことが伝わってくる力強い物語です。宇野和美さんによる親しみやすい文と、大迫力の飯野和好さんの絵が魅力の一冊。
お話を読んでいて、どこか日本の昔話に同じようなものがあったことを思ったのですが、舞台がペルーとなると、その地域生の中で不思議な感じを作り出しています。
コンドル、ピューマ、スカンクという動物の登場が、新鮮です。
ジャガイモはアンデス地方が原産国だとか。
大切な食糧源を舞台に、あくまでもペルーのお話でした。
アチケというやまんばに追われるハラハラドキドキの展開について、日本昔話と同じ緊張感がありました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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