クーナってなあに?
赤い帽子をかぶっているこの小人はだあれ?
パパと森を散歩してた時に見つけた小さな赤い帽子。
これはおじいちゃんが話していたクーナの帽子かな。
クーナっていうのは森に住んでいる小人なんだって…。
お話はクーナの帽子を見つけるところから始まります。
私はクーナに会ったことはないのです。でも、おじいちゃんから聞いているから色々知ってます。チルチルチルっていう声が聞こえること。きずをなおしたり、畑仕事を手伝ったり、死んだ人に会わせてくれることもあるんだってことも。それから、クーナには人間に見えないものが見えるんだって。いつか私が会える日はくるのかな。
女の子がまだ見ぬクーナに思いをよせる、ちょっと不思議なこの物語を描きだしたのは、
映画監督の是枝裕和とイラストレータの大塚いちお。
遠い昔の伝説のような、でもおじいちゃんはきっと見たに違いない存在。
そしてすごく可愛い姿をしたクーナ。そんなクーナが見ているのはどんな世界なのでしょう。
その世界を知りたいような、でも怖いような。
読んだ後、子どもたちの心の中にはきっと小さくクーナの存在と見えない世界への憧れが住みつくのではないでしょうか。
この絵本は現在放送中のドラマ「ゴーイング マイ ホーム」の中で重要なキーワードになっていくのだそう。とても美しく可愛らしいクーナの絵本の世界と、人間ドラマがどう絡まっていくのか…目が離せなくなりそうです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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