『めがねがね』
このタイトルを見てピンときた方もいるでしょうか?
メガネ愛用者なら一度は経験がある、メガネの捜索。
つい声に出して言ってしまうのが、「メガネ、メガネ」ですよね。
そんなに遠くの場所には置いていないはずなのに、なぜか無い。
本当に不思議です。
では、もし、いろんな動物がメガネを無くしたら、どんなところで見つかるのでしょうか?
まずはかえるさんを覗いてみると……。
どれどれ、見つけましたよ、メガネは池のほとりにありました。
メガネをかけたかえるさん、元気に泳ぐ子どもたちが良く見えてうれしそうです。
さて、今度はきりんさん。
首をふったら飛んで行ってしまったメガネは、ぞうさんのしっぽに引っかかってました。
これで遠くの景色もばっちり見えますね。
みんなメガネをかけることができて、うれしそう。
苦労して見つけたメガネで見た世界は、きっといつもより素敵に見えていることでしょう。
ところで、我が家は夫婦ともにメガネです。
息子が4歳の頃、テレビばかり見ていたときに、「そんなにテレビばっかり見てたら、目が悪くなって、お父さんとお母さんみたいにメガネかけなきゃいけなくなるよ!」と言ったことがありました。
息子はきょとんとした顔をするだけで、まーったく心に響いた様子もなく。
それどころか、「目が悪くなると、メガネかけられるの!?」と
キラキラした目で聞いてくる始末。
それもそのはず、息子は私たちを見て、「メガネ、かっこいい!うらやましい!」と思っていたようなのです。
目が悪くて仕方なくかけているメガネも、子どもから見たら素敵なアイテムなんだなあと思うと、ちょっとうれしくなりました。
きっと息子のように、メガネに憧れを持っている子どもたちも多いはず。
そんなメガネに憧れる子どもの期待に応えるべく、『めがねめがね』には、メガネを作ることができる付録が付いてます。
かけることはもちろん、どこかに隠して「メガネ、メガネ」と探す遊びも楽しめる優れものです。
『めがねがね』の作者は大人気絵本作家のtupera tuperaさん。
よーく見ると、tupera tuperaのお一人、亀山達矢さんのお顔には、立派なメガネが……。
亀山さんもきっと「メガネ、メガネ」と探した経験があるのだと思うと、グッと親近感を感じますね。
メガネの人も、目が良い人も、メガネに憧れる人も、メガネが大好きになる一冊です。
(近野明日花 絵本ナビライター)
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