『ちっちゃなトラックレッドくん』では、ちょっと弱虫で泣き虫だった、赤いトラック、レッドくん。
『ちっちゃなトラックレッドくんとブラックくん』では、黒いトラック、ブラックくんが登場。
たぬきのおじさんのところでたくさんの荷物を積み、レッドくんとブラックくんは出発します。
ところが、ブラックくんはびゅんびゅんスピードを出してとばすし、「フンッ」といばって返事をするし、ちょっと自分勝手? レッドくんは戸惑い気味。
でも山火事に行きあったとき、置いてけぼりにされたかと思ったレッドくんですが、ブラックくんはちゃんと消防車のおじさんを呼びに行ってくれていたのです。
山火事を消し、めざす目的地はぶたさん一家が新しい家を建てる、さんかくじまのてっぺん。
家の材料を乗せてかけつけるレッドくんとブラックくんですが、あれれ?・・・家を完成させる最後の何かが足りません。ブラックくん、スピード出しすぎて、大切な材料を落としちゃったのかな・・・?
宮西達也さんは「作者のことば」で「人はみんなちがいます。がんばり屋さん、泣き虫さん、積極的な人、消極的な人・・・・」と綴ります。そのとおりですよね。
ひねくれ者のいばりん坊でも、いっしょうけんめいな心や、他人を心配する気持ちがある。
レッドくんもブラックくんも、2人ともかわいい。魅力的!
そんなことを思って、ほのぼの、にこにこしてしまう絵本です。
こんなブラックくんの気持ちを察することができる人になりたいなあ。
暴れん坊の男の子(女の子?)に手を焼いている親御さんにもおすすめかもしれませんよ。
車がいっぱい登場しますから、乗り物好きのお子さんにも、ぜひ!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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みやにしたつやの愉快でかわいい乗り物絵本第2弾。ひねくれ坊主ブラックくんの登場にレッドくんは…?!
ちっちゃなトラックレッドくんは、ブラックくんといっしょに荷物を運ぶことになりました。ブラックくんは、ちょっと乱暴者のひねくれや。高速道路では、スピードを出しすぎて、パトカーさんに叱られてしまいます。「これからは、ゆっくり走ろうよ」とレッドくんが言っても「フンッ!」。そんな二人が、途中で山火事に遭いました。すると、ブラックくんは勝手に脇道へ。どこへ行くの、ブラックくん!
実は、ブラックくんは、消防車さんを呼びに行っていたのです。火事がおさまり、レッドくんが「よかった!」それでも、「早く行くぜ。遅れたじゃないか!」と素直には喜ばないブラックくん。さあ、それから二人は、ちゃんと荷物を届けられたかな?
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子どもたち一人ひとりに個性があり、性格もさまざま。たとえ表向きは素直でなくても、その芯にはきっとやさしい思いやりの気持ちが詰まっている。ー愉快なお話の中に、作者が込めたメッセージです。
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