昔、高い山を隔てて、青いかいじゅうと赤いかいじゅうが住んでいました。お互いに友達になりたかったのですが、高い山が邪魔をして、一度もあったことがありませんでした。山に開いた穴を通しておしゃべりするのが楽しみでした。ある日、とてもささいなことからケンカになり、山をはさんでお互いを攻撃しはじめます。でも石を投げれば山が崩れることがわかると、お互いに山を崩すことで協力します。とうとう二ひきを隔てていた高い山はなくなり、二ひきは打ち解けあうのでした。
このおはなしには現実社会で起きている、様々な対立が譬えられています。社会制度、思想、宗教、そして家庭内の夫婦の対立も。大人が読んで考えさせられる本です。深いテーマですが、かわいいイラストで読みやすくなっています。
自分の気持ちをうまく言い表せなくて、言い争っちゃうことってよくあるよね。でも、少しずつ二人の間の山が崩されていって、お互いを理解することができると、二人はほんとにいい友達になれる。そういった内容のお話です。 (ゆっきんさん 40代・ママ )
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