「ぼくは こんな じぶんが すき。」 「じぶんの いきかたで いきているのがすき。」 こんな風に無邪気に思えるのって、とても幸せだし、うらやましい。 事実、主人公「ぼく」の毎日は、とても楽しそう。 そして、「ぼく」の歩く姿を見ていると、こんな風に毎日を過ごせたらいいなぁ・・・なんてやっぱり思ってしまう。子どもだって、大人だって嬉しくなってくるのです。 そんなほんわかした気持ちで読んでいると、後半ちょっと様子が変わってきます。 自由に生きる「ぼく」。でも、そこに差し込む一滴の不安。 「ぼくって、実はとてもちっぽけ?」 読み手はここでこの絵本に一気に心が近づくのではないでしょうか。 実は「みんなこういう瞬間があるのだ」と気づき、共感するのです。
ここまで、幅広い年齢層の心に直接響いてくる絵本も珍しいかもしれません。 素直な気持ちになれる気持ちの良い絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
毎日思う通りに楽しく生きている「ぼく」。だけど、時には落ちこむこともある。そんなとき…。子どもから大人まですべての人の共感を呼ぶ、心に残る一冊。「絵本という表現方法を最大限に生かした絵本」と絶賛された、ドイツの実力派若手絵本作家の代表作を、日本絵本賞受賞の詩人の訳で贈ります。
すごくシンプルな自分探しの絵本でした。
自分のいいところや好きなことをいっぱい並べた後、少し鬱っぽくなって、不安に落ち込むシーンがあり、最後には『きみがここにいるってすばらしい』と、ひとりじゃないってことに喜びを感じて終わる。
悪くはないんですが、お話の展開が欧米的だなぁと、感じました。
難しく考えると哲学の絵本だと思います。
シンプルに描かれたクマが主人公だし、本自体が手のひらサイズで、表紙だけ見ると幼児向けの絵本のような気がしてしまいますが、
あまり低年齢のお子さんに読んでも、絵本の本質は見えないかな〜という気がします。
自分の「今」に不安を感じたり、落ち込んだりしているときに中学生以上のお子さんたちが手に取ったら、新しい一歩を踏み出すいいきっかけになるかもしれません。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子17歳、女の子12歳)
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