パラパラと見て面白そうだったので、図書館で借りました。
すると、次男は「これ知ってる。テレビ絵本でやってたもん。」。知らないうちにテレビで絵本の知識を増やしているようです。
さて、この本には、くまの親子が出てきますが、おとうさんもおかあさんも子どももとても自然体。
誰もガミガミ怒ったり、人生論を語ったりしませんし、わがままを言ったり、妙にいい子だったりもしません。特別な事件も起こらないし、スーパーマン的な働きもありません。
子どもは無邪気に「ねえ とうさん、○○して」と語りかけ、おとうさんは鷹揚に「よしよし」と対応してくれます。そして、「すごい!とうさん」と父親に尊敬のまなざしを向ける子どもに対して、おとうさんは「おれは ただ、くまらしいだけさ。くまだからね」と答えます。
そして、そんな二人を温かく包んでいるおかあさん。
なんて穏やかで静かで愛情に満ちているのでしょう。
おとうさんもおかあさんも等身大に生きていて、子どもも二人の背中を見てしっかりと学んでいるのです。だから三びきの暮らしは、のびのびと充実しているのがわかります。
こんなに穏やかなお話の中で、得るものがいっぱいあり、大人も子どもも素敵な気持ちになる絵本です。