いせひでこの描く情景がとても素晴らしい絵本です。
るるこが大切にしている麦わら帽子と夏の思い出。
大きめの麦わら帽子を深々とかぶったら、麦わらのスキマから見えてきたのは日差しの波。
波の中に夏の思い出を見つけます。
とてもすがすがしい情景描写。
自分もるること同じ目線から、スキマを通して夏の情景を見ているようです。
景色が夏一色になります。
麦わら帽子を深く引っ張りすぎて、つばのぬいめがやぶけてしまいました。
夏が逃げていく。???
すばらしい表現です。
少女の心象風景と繊細さを見事に表現しています。
この感覚を味わえるのは、高学年からかも知れません。