イギリス、ノーサンバーランド州。ダムが完成する前に、父と娘は村を訪れ、だれもいなくなった家々でバイオリンを奏で、歌をうたった。かつてここにいた人たち、生き物たち、草花、精霊たちに捧げるために。ダムができてからも、人々はここに集い、音楽の伝統は引き継がれていった……本当にあった出来事をもとに、国際アンデルセン賞受賞作家とケイト・グリーナウェイ賞受賞画家が美しい命の賛歌を謳いあげます。
このお話は、本当にあったお話だということでした。
ダムに沈む前に、父と娘が、家家を回ってキャサリンがヴァイオリ
ンを弾き、パパが歌う。その音楽をトリたちが聞き、ケモノたちが
聞き、大地が聞き、木ぎが聞き、精霊たちが聞いた。
ダムが完成し、美しい湖が姿をあらわした。
ダムの底に沈んで、水に覆われても音楽は失われなかった。
音楽が沸き上がって、響き続ける。音楽は、いつも、私たちの
心に届く。
とても美しい風景に魅せられました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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