
少し昔、暑い夏のこと。大きな店の若旦那が病気で寝込んでしまいました。 「色つやのええ、ふっくらした…みかんや。みかんが食べたいねん」 番頭さんは、そんなことかと大笑い。しかし、たいていのものが年中手に入る時代ではありません。あちこち探しまわり、やっとひとつ見つかりましたが…。古典落語の名作を絵本で描きます。

娘が小さい時に、野村たかあきさんの「千両ミカン」を読みました。
自分が大事にしたいことによって
同じものを見ていても
人それぞれ見方は違う・・ということを
端的にあらわされたお話に、いたく感銘を覚え
以来、このお話は、我が家の家訓となり
なにか物事が起こるたび
「千両ミカンだ」という言葉が飛び出すほどです。
この本は、同じお話ですが
さすがは長谷川義史さんの絵だけあって
笑わせてくれる一冊に仕上がっています。
このお話はとても深いです。
自分の正しさを振りかざし
成敗するような風潮のある昨今こそ
たくさんの人に知ってもらいたいと思う本です。
(やこちんさん 50代・ママ 女の子20歳)
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